- カードローンの使い道に制限があるか知りたい
- カードローンの審査の際、資金使途をどのように答えれば良いのか知りたい
- 他の人がカードローンで借りたお金を何に使っているか知りたい
急な出費に対応できず、カードローンを利用した借入を検討しているという方も多いだろう。
一般的に融資を受ける際には契約時に使い道を示す必要があり、ほかの使い道は検討できないが、カードローンの場合は使い道に制限は設けられているのだろうか。
また、一般的な利用者は借りたお金を何に使っているのだろうか。
本記事では、カードローンの使い道に関する制限の有無や一般的な利用者の使い道、審査における借入目的の回答法について解説していく。
借入時の注意点も紹介するので、ぜひ本記事を参考にベストな使い道を検討しよう。
カードローンの使い道に制限はあるのか?
住宅ローンやマイカーローン、教育ローンなどはその名の通り、住宅・マイカーの購入や教育資金としての使い道以外の用途での借入は不可能だ。
必要金額の見積もりの提示が必要となるケースも多く、借入に関する制限が設けられている。
一方、カードローンの場合は使い道に制限が設けられているのだろうか。
ここでは、カードローンの使い道に関する基本的なポイントを解説していく。
使い道は原則自由
結論から言うと、カードローンの使い道はほとんどの商品で制限されない。自由な使い道を検討できる点がカードローンの強みだ。
使い道を定めて契約を行う住宅ローンやマイカーローンなどの目的別ローンとの大きな違いと言えるだろう。
ただし、ほとんどの商品では「原則自由(事業性資金は除く)」といった記載がされているケースが多い。
基本的には自由な使い道を検討可能だが、事業に必要な資金はカードローンで借りられないため注意が必要だ。
また、使い道に制限は設けられていないものの、申し込みの際には利用目的の申告が必須となる。
審査を行う保証会社は、利用目的も審査の判断材料の一部としてチェックしている。
ギャンブルや借金返済などの使い道は審査に落ちやすい
使い道に制限はないものの、申し込み時の申告で「ギャンブル」や「借金返済」と回答した場合、審査においてマイナスな印象を与える可能性がある。
ギャンブル・借金返済を目的に利用を検討している方は注意が必要だ。
借入を行ってまでギャンブルをしようとする人は、貸付を行う側からすると返済されないリスクが高い人物として認識される。
浪費癖やギャンブル中毒を疑われ、審査では不利になってしまう可能性が高いと言えるだろう。
また、他社での借入を返済する目的の場合はネガティブな印象を与える可能性がある。
「借金を借金で返す自転車操業をしている」と見られて金銭管理能力の低さを疑われてしまうリスクがあるのだ。
他社での借入については、借り換え専用の「おまとめローン」に申し込む方が良いだろう。
借入希望額に届かないケースがある
「月末に行く旅行に向けて〇〇万円を借りたい」「高額な商品の購入費用に△△万円が必要」など、利用目的だけでなく借入金額までイメージしているケースも多いだろう。
しかし、必ずしも借入希望額に届くわけではないため注意が必要だ。
借入可能額は、利用目的に加えてあらゆる審査基準をもとに決定している。
年収や勤務先、勤続年数、他社での借入状況、過去の信用情報といった要素で審査を行い、適切な借入可能額を算出しているのだ。
借り入れたい金額を申告したからといって必ずしも希望通りに利用できるとは限らない点に注意しておこう。
カードローンの利用目的は何が多い?
日本貸金業協会の調査では、個人の借入についての調査を行っている。
借入経験がある個人に対して借入申し込みの資金使途についての調査を行ったところ、以下のような結果となった。
使い道 | 回答割合 |
---|---|
趣味/娯楽(レジャー、旅行を含む)費 | 36.7% |
食費 | 23.5% |
外食等の遊興費 | 16.5% |
家賃の支払い(住宅ローンの返済を除く) | 14.9% |
衣料費 | 13.3% |
水道・光熱(電気・ガス等)費 | 10.0% |
納税・納付などの支払 | 9.9% |
医療費 | 9.5% |
自動車の購入費(車検整備費等を含む) | 9.4% |
ギャンブル | 7.2% |
授業料、保育料、給食費等の学校関係費 | 7.1% |
通信費(電話料金やインターネット利用料等) | 7.1% |
住宅ローン等の返済資金不足の補填 | 6.6% |
冠婚葬祭費 | 6.0% |
学習教材等の教育関係費 | 4.8% |
住宅のリフォーム費 | 4.6% |
資格試験・受験勉強のための予備校等受講料 | 3.0% |
資格試験・学校等の受験費 | 2.5% |
その他 | 7.8% |
上記の表を見て分かる通り、利用者はさまざまな使い道のために借入を行っている。どういった目的で借入を行っても問題ないと言えるだろう。
ここでは、上位3つの使い道についてそれぞれ解説していく。
趣味/娯楽費
使い道でもっとも多かったのが、レジャーや旅行を含めた「趣味・娯楽費」に利用する目的である。
借入経験者のおよそ3分の1が趣味や娯楽のために借入を行ったと回答しているのだ。
レジャー・旅行の最中、現金の持ち合わせがないときにまとまった費用が必要となるケースは少なくない。
緊急でお金を準備するといった目的で利用している人が多いのだろう。
人生を豊かにする目的での借入がもっとも多いという結果になった。
食費
趣味・娯楽の費用に次いで多かったのが「食費」だった。日常的な出費の代表例であり、生きていく上で欠かせない費用である。
生活費のなかで考えると食費は流動的であり、家賃や水道光熱費のように自動で引き落とされるものではない。
ほかの生活費が引き落とされ、残ったお金で食費を賄えないときに借り入れるというケースが多いと考えられる。
趣味・娯楽費とは違い、食費は生活において必要な出費だ。生活を成り立たせるために借入を行っている人も多いと分かる。
外食等の遊興費
3番目に多かったのが「外食等の遊興費」という結果だった。日常的な食費とは違い、特別な場面での外食等にかかる費用を借り入れている人も多いと分かる。
パートナーの誕生日や二人の記念日、クリスマスなどで豪華なディナーに行くために借り入れるというケースなどが考えられる。
また、年末年始の忘年会や新年会が続くシーズンに借入を行うというパターンも多いだろう。
人生を彩る大切な場面での外食や会社などでの人付き合いのための外食など、幅広い目的で借り入れている人が多いと考えられる。
カードローンの審査での「借入目的」はどう答えるべき?
先ほど審査では借入目的が判断材料のひとつになると解説したが、借入目的はどう答えるべきなのだろうか。
また、申告した使い道以外の用途で利用した場合、バレるのだろうか。
ここでは「審査で借入目的をどう回答すべきか」「使い道はバレるのか」といった内容を解説していく。
正直な回答が大切
審査において回答する借入目的については、嘘偽りなく正直に回答することをおすすめする。
なぜなら、申告した情報と違う借入目的で利用した場合、規約違反となってペナルティを課せられるリスクがあるためだ。
規約違反とみなされると、借入金の一括請求や強制解約などが行われる可能性がある。
強制解約などが行われた場合、信用情報に記録されて今後のローン審査の際にマイナスな影響を与えるリスクもある。
基本的に使い道が自由なカードローンであるため、一括請求や強制解約といった手段が取られるリスクは極めて低いと考えられる。
しかし、最悪のケースを回避するためにも正直に回答しておいた方が良いだろう。
カードローンの使い道がバレることはあるのか
使い道は正直に申告すべきと解説したが、もし虚偽の使い道を申告したとしてもバレる可能性はほとんどないと言える。
審査の際に見積書などを提出する必要もなく、契約後に使い道を調査することもないためだ。
住宅ローンやマイカーローンなどの目的別ローンとは違い、使い道を証明する必要がないことから使い道がバレることはほぼないと言えるだろう。
そのため「契約時は生活費のために申し込んだが、その後はレジャーに使っている」というパターンでも基本的にバレない。契約時とは違う目的での利用を後ろめたく感じる必要はないだろう。
しかし、契約当初から「審査に通過するために虚偽の目的で申告しよう」とするのは避けた方が良い。
先ほど紹介した通り、規約違反とみなされるリスクがわずかにあるためだ。
好ましい回答例
一般的なカードローンでは、選択肢のなかから使い道を選んで申告することになる。申し込み時点で予定している使い道にもっとも近いものを選んで回答すれば、基本的には問題ない。
しかし、申し込みの段階で「多くの使い道を検討しているから1つの絞り切れない」「ぴったりと合う選択肢がない」「とりあえず契約だけしたいから使い道は決まっていない」というパターンもあるだろう。
そういったケースでは、返済の見込みが立っていると判断されるような理由を選ぶと良い。
例えば「レジャー費」や「交際費」といった目的が回答例として挙げられる。
レジャー費や交際費は「少し不足する金額を借りる」というケースが多く、すぐに返済しやすい使い道であるためだ。
審査の際にも「しっかりと返済してもらえるだろう」という印象を与えやすい。
資金使途が明確に定まらないという方は、レジャー費・交際費といった回答で申し込みを行おう。
カードローン利用時の注意点と賢い使い方
ここまで、申し込み時点での使い道について解説してきたが、実際に契約してからも注意すべきポイントはいくつかある。特に、利用時には以下の3点に注意が必要だ。
- 返済計画をしっかりと立てる
- 無理のない利用を心掛ける
- 返済能力を意識する
それぞれの注意点を意識し、賢く借入を行おう。
返済計画をしっかりと立てる
カードローンを利用する際には「返済計画を立ててから借入を行う」という意識が重要となる。
計画を立てないまま借入を始めてしまうと、毎月の返済額が想定以上に大きくなってしまうリスクがあるためだ。
例えば、毎月返済に回せる金額が5,000円しかないのに、約定返済額(毎月の返済額)が10,000円になっていると返済できない。
約定返済額が5,000円以内に収まる範囲で借入をしないと、返済ができなくなってしまうのだ。
まずは家計の見直しを行って収支をチェックし、余剰資金を把握することが重要となる。
そして、借入額ごとの約定返済額を公式サイト等で確認し、無理なく返していける借入額を把握しておこう。
また、ボーナス・賞与などの臨時収入があるときは、約定返済に加えて随時返済を行うこともおすすめする。
随時返済の活用によって借入残高が早く減り、利息の負担を抑え込めるためだ。
月々の余剰資金の把握や臨時収入の見通しを立て、返済プランを作成した上で借入を行おう。
無理のない利用を心掛ける
カードローンは、住宅ローンやマイカーローンなどの目的別ローンに比べると金利が高めに設定されている。
借入額が大きくなると利息の負担が重くなりやすいため、無理のない範囲での利用の徹底が大切だ。
例えば「月々〇〇円くらいなら余裕で返せるから多めに借りておく」などと多額の借入をしてしまうと、利息の負担はどんどん膨らんでいく。
気が付くと借入残高と利息が大きくなってしまい、返済しきれない状況になるというパターンは少なくない。
特に、カードローンは利便性が高く、インターネットバンキングで振込指示をするだけで借入手続きが完了してしまう。
借入を行っている感覚が薄れてしまい、次から次に借入を重ねてしまうケースは多く見られる。
「必要な金額だけ借りる」「金利を意識して無駄な借入を避ける」など、無理のない範囲での利用が大切だ。
返済能力を意識する
上記の2点に共通する部分でもあるが、カードローンは返済能力を超えない範囲で利用するべきである。
返済能力を超えた借入をして期日までに返済が間に合わなかった場合、さまざまなペナルティが課せられてしまうためだ。
まず、返済期日の翌日から金利よりも利率が高い「遅延損害金」が発生するケースがほとんどだ。
その後電話やメールで催促が行われ、無視をしていると督促状が届く。さらに無視をしていると一括返済の請求が行われ、裁判所から強制執行(差し押さえ)が行われる場合もある。
また、滞納をした記録は信用情報機関に登録されてしまうため、今後住宅ローンやマイカーローンなどを契約する際の審査にも響いてしまう。
返済に遅れて良いことはひとつもないので、しっかりと返済能力を意識して無理のない範囲で利用しよう。
カードローンの適切な使い道を考えよう
カードローンで借りたお金の使い道は原則として制限が設けられていないが、審査の際には用途を申告しなければならない。
ギャンブルや他社での借金を返済するという目的の場合、審査でマイナスな評価をされるリスクがあるため注意が必要だ。
実際の利用者の利用目的は「趣味/娯楽費」や「食費」「外食等の遊興費」が多かった。
さまざまな使い道で利用している人が多いため、自分に合った使い道を検討しよう。
また、借入の際には計画的な返済プランを立て、無理のない借入額を心掛けることが重要である。
適切に利用していれば、幅広い使い道に活用可能なことがカードローンの魅力だ。
ぜひこの機会に自分に合ったカードローンに申し込みを行い、最適な使い道を検討しよう。