- 横浜銀行カードローンをおまとめローンとして利用したい
- 横浜銀行でおまとめローンとして利用できる商品について詳しく知りたい
- 審査のポイントや利用時の注意点を理解したい
本記事では、横浜銀行カードローンを利用して複数の借入を「おまとめ」する方法について詳しく解説する。
複数の借入を効率的に一本化する方法や、「おまとめ」による利便性の向上、さらには横浜銀行フリーローンを活用する場合の具体的なメリットも説明する。
本記事が、計画的な返済と、長期的な財務状況の改善への一助となれば幸いである。
横浜銀行カードローンはおまとめローンとしても使える
「おまとめローン」とは、複数からの借入を一つにまとめるためのローン商品だ。
横浜銀行には「おまとめローン」という名称の商品はない。しかし、カードローンとフリーローンを利用することで、複数からの借入を一本化できる。
横浜銀行カードローンは「おまとめ利用」ができる
横浜銀行カードローンは、借り換えやおまとめ目的での利用が可能だ。
これを、複数先から借入をしているX氏の例でみていこう。X氏は、A社に48万円、B社に62万円、C社に130万円の借入残高を有している。
借入金管理の煩雑さに悩んでいたX氏は、これを一本化しようと一念発起した。
- まず、横浜銀行カードローンで借入希望額300万円の申し込みをした
- 審査は滞りなく進み、X氏は無事に300万円の借入枠を確保できた
- そこでX氏は、ABC社の借入合計額に相当する「240万円」を新たに借入した
- 新たな借入金をそのままABC社の返済に充当した
という流れでX氏は、無事に借金の「おまとめ」に成功した。とはいえ、このやり方は結構面倒くさいのだが、それでもX氏が借入金一本化を選んだのはなぜだろうか。
その理由を、次のセクションで確認していこう。
借入を「おまとめ」するメリット
借入を一本化することには、以下のようなメリットがある。
1 金利負担が軽減できる
横浜銀行カードローンの金利は年1.5%〜14.6%と、消費者金融やクレジットカードのキャッシングと比較して低い水準にある。
そのため、「おまとめ利用」できれば、利息負担を大幅に軽減できることがあるのだ。
前掲のX氏の例で考えてみよう。たとえばX氏が、240万円の借入すべてを年利18%の消費者金融から行っていた場合、年間の利息は約43.2万円となる。
これを横浜銀行カードローンに借り換え、金利が「200万円超300万円以下」に適用される8.8%になったとすると、年間の利息は約211万円まで軽減される。
結果として、年間で約22.1万円の利息負担を削減できる計算だ。このように、金利の差は、長期的に大きな節約効果を生み出す可能性がある。
2 借入金管理が容易になる
複数の借入先を一本化することで、返済日や返済額の管理が容易になる。
たとえば、3社それぞれに別の返済日を設定している場合や、異なる返済方法を設定している場合は、返済忘れが発生しやすい。
一方で、横浜銀行カードローンの返済方法は、毎月10日・口座からの自動引き落としの一択だ。返済忘れや遅れが発生しにくいため、信用情報の悪化を回避できる。
横浜銀行のアプリ「はまぎん365」を利用すれば、スマートフォンで簡単に残高や返済状況を確認できるため、より効率的な資金管理が可能となる。
3 毎月の返済額が軽くなることもある
横浜銀行カードローンの返済は、借入残高に応じて設定されている額が口座引き落としによる「定例返済」という方法で行われる。
X氏が240万円の借入を横浜銀行カードローンに一本化した場合、返済1〜31回までは返済額が3万円で、それ以降は残額に応じて5千円ずつ下がる定例返済となる。
既存借入で設定した返済計画にもよるが、返済の金額が低くなる可能性は十分にあるのだ。
4 追加借入ができる
横浜銀行カードローンを利用しておまとめを行った後でも、カードローンの枠内であれば追加借入が可能だ。
たとえば、300万円の利用限度額を持つX氏なら、240万円のおまとめ後でも、枠の残り(60万円)の範囲で追加借入できる。
これは、消費者金融などの貸金業者「おまとめローン」との大きな違いである。
そもそも、商品としての「おまとめローン」と横浜銀行カードローンを使った「おまとめ利用」では、どのような違いがあるのだろうか。この点を次の項で確認していこう。
「おまとめ利用」と「おまとめローン」との違い
「おまとめ」の名称がついた商品・サービスは、①一般的な意味において複数の借入を「まとめる」ものと、②総量規制の「例外貸付」に該当する借り換えとに分類できる。
目的はどちらも、複数社からの借入を一本化することだ。しかし、②「例外貸付」に該当する借換商品は、貸金業法のもとで以下の制約を受ける点で①とは異なる。
- 総量規制の対象外となる
- 総量規制では、年収の3分の1を超える借入は制限される
- しかし、おまとめによる借入は「個人の利益の保護に資する」として認められるため、例外的にこの規制を超える借入が可能とされている
- 追加借入ができない
- 貸金業者が提供するおまとめローンは、基本的に借入の一本化を目的としているため、一本化後に新たな借入を追加することはできない
- 借換前の条件より厳しくならない
- 「おまとめローン」では、借換前よりも不利な条件(金利が上がってしまう、など)での契約は認められていない
- また、借換後の返済条件は、借換前より悪化しないことが求められる。
総量規制は信販会社やクレジット会社、消費者金融に適用されるが、銀行系ローンはその対象外だ。
よって横浜銀行のカードローンは、総量規制に縛られず、銀行法と自主規制のもとで貸付枠を設定できる。そして、貸付枠内であれば追加の貸付も可能なのだ。
追加借入が難しい消費者金融の「おまとめローン」と比べた場合、追加借入に対する柔軟性は、横浜銀行カードローンの一つのメリットだと言える。
横浜銀行のおまとめ先に使える「横浜銀行フリーローン」とは?
横浜銀行の商品には、もう一つ「おまとめ利用」ができる商品がある。「横浜銀行フリーローン」だ。
横浜銀行フリーローンとは
横浜銀行フリーローンは、事業用資金を除く個人消費資金全般に利用できる証書貸付型のローン商品だ。固定金利で、長期の返済が可能な点に特徴がある。
まずは、カードローンとの比較により特徴を確認しよう。
横浜銀行フリーローン | 横浜銀行カードローン | |
---|---|---|
資金の使途 | 事業用資金以外なら自由 | 事業用資金以外なら自由 |
借入方法 | 証書貸付(追加借入には審査が必要) | 当座貸越(利用限度額の範囲内なら、自由に追加借入できる) |
借入期間 | 1年以上10年以内(6か月単位) | 契約期間1年(1年ごとの自動更新)、契約が継続している限り、借入と返済が可能 |
返済方法 | 元利均等返済(ボーナス時増額返済OK) 一部繰上返済や条件変更はできない | 定例返済(随時返済OK) |
金利 | 固定金利(年1.9%~14.6%) | 変動金利(年1.5%~14.6%) |
借入可能額 | 10万円~1,000万円(10万円単位) | 10万円~1,000万円(10万円単位) |
手数料(税込) | 取扱手数料、全額繰上返済手数料として、それぞれ3,300円 | 無料(ATM手数料がかかることがある) |
証書貸付とは、借入金額や返済条件、利息、担保などの契約内容が詳細に記載され「借用証書」に基づき貸付が行われる仕組みのことだ。
一度に全額が借り手に貸し付けられ、借り手は契約に基づいて毎月分割で返済していく。
住宅ローンやマイカーローン、教育ローンなど、比較的高額で長期間の借入に利用されることが多い。
フリーローンは「固定金利」「元利均等返済」
カードローンとの大きな違いは、金利と返済方法にある。
フリーローンは固定金利・元利均等返済で、カードローンは変動金利・定例返済だ。
この違いを、前掲のX氏(借入限度額300万円、借入額240万円)の例を使って詳しくみていこう。
カードローンで定例返済する場合
カードローンの定例返済では、利用限度額から適用金利が決まり、借入の残額から毎月の支払額が定まる。
X氏のケースでは、利用限度額が300万円で適用金利は年8.8%だ。毎月の返済額は、月3万円からスタートし、残額により徐々に下がっていく。
シミュレーション結果によれば、返済回数は325回で返済総額は約439万円となる。
フリーローンで元利均等返済する場合
一方でフリーローンなら、1年以上10年で返済期間を指定できる。たとえば年8.8%で期間10年の返済なら、毎月の返済額は30,143円、返済総額は約362万円となる。
フリーローンに随時返済はないので、柔軟な返済はできない。ただし、契約において「ボーナス時増額返済」を定めておくことは可能である。
なお、契約の際には、取扱手数料と収入印紙代(2,000円)の合計5,300円がかかる。
横浜銀行フリーローンで「おまとめ利用」する流れ
横浜銀行フリーローンを「おまとめ利用」するステップは、以下のようになる。
現状確認から契約締結まで
おまとめ利用のためにまず行うべきは、現在の借入残高を正確に把握することだ。借入額の合計が、横浜銀行フリーローンでの希望借入額となる。
横浜銀行のWebの申し込みフォームに、個人情報、勤務先情報などを入力する。
書類提出に関する連絡がSMSまたは登録の電話番号に入る。
本人確認書類、収入証明書(借入が60万円以上の場合)、ならびに勤務先確認書類(書類による在籍確認を希望する場合)を、Webアップロード、郵送、FAXのいずれかで提出する。
指定した電話番号宛の、審査結果の通知を受ける(最短で翌日回答)。
借入金額、金利、返済期間、返済方法等、契約条件を確認する。
Webで、または契約書類を郵送・FAXで返送する。
申し込み内容は、審査に通ればそのまま契約条件になる。
「枠を決めて、その枠内での借入や返済が自由」なカードローンとは異なり、一度融資を受けた後の追加借入はできない。
また、借入期間中の条件変更や一部繰上返済もできないため、当初の返済計画を慎重に立てる必要がある。
新たに借入し、既存借入を完済する
契約完了後、申込者の指定口座に融資金が振り込まれる。
融資金を受け取ったら、速やかに他社の借入を一括返済する。これにより、複数あった借入先が横浜銀行1社にまとまる。
返済開始以降は、横浜銀行フリーローンの返済のみを行う。返済は元利均等返済方式で、毎月17日または27日のいずれかに行う。
おまとめ利用の場合、借入金額が100万円を超えることが多いため、取扱手数料3,300円が必要となる。
これらの制約がある一方で、最長10年で返済期間を設定できる点や、固定金利で将来の返済額が明確になる点はメリットといえる。
横浜銀行カードローンをおまとめ先として利用する際の注意点
横浜銀行カードローンを「おまとめ利用」する場合は、以下の点に注意が必要だ。
金利が下がらないケースもある
借入先の一本化を目指す際には、場合によっては金利が下がらないこともある点に注意して欲しい。
たとえば、以下のようなケースが考えられる。
借入の合計額が小さい場合
横浜銀行カードローンは、借入額に応じて金利が変動する仕組みになっている。
限度額が100万円以下では年利が14.6%であり、場合によっては金利が高くなる・変わらないことがある。
低い金利で借入できている
他の銀行系カードローンを利用している場合や、消費者金融系カードローンで信用が積み上がり低金利が適用されている場合は、現在の借入先より金利が高くなることがある。
信用状況が悪化した
前回のカードローン契約時と比べて信用状況が悪化している場合、より高い金利が適用されることがある。
たとえば、収入の減少や他の借入の増加などが影響する場合だ。
このほか、政策金利などの変更により金利が変更される場合も注意が必要だ。
低い金利のときに固定金利で借りられていたなら、わざわざ条件を変える必要はないかもしれない。
随時返済を利用しないと返済期間が長くなる
また、横浜銀行のカードローンをそのまま使うと、返済期間が長くなりがちな点にも注意が必要だ。
この点も、前出のX氏(借入限度額300万円で240万円を借入した)のケースを使って確認していこう。
X氏は、複数社から合計240万円を借入できていたうえ、横浜銀行では限度額300万円の審査に通過している。このことから、X氏の年収は、800〜900万円程度と推測できる。
これだけの収入がある人なら、随時返済を使って積極的に返済していく方が賢明だ。
繰り返しになるが、同行カードローンの返済方法は「定例返済」で、随時返済「なし」にする場合、返済回数は325回となる。
これを、随時返済「あり」のケースと比較したのが以下の表だ。
随時返済 | 返済回数 | 返済総額 |
---|---|---|
なし(返済3万円〜) | 325回 | 4,387,492円 |
あり(合計返済10万円) | 27回 | 2,670,965円 |
あり(合計返済20万円) | 13回 | 2,540,953円 |
随時返済「なし」とすると、返済額は3万円から始まり、残額が少なくなるにつれ返済額も小さくなっていく。
そのまま使うと完済までの時間が長くなりすぎるため、随時返済を上手に使うことがコツだと言える。
「神奈川、東京、群馬県内の一部」に限られる
横浜銀行のカードローンに申し込みができるのは、神奈川県、東京都の全域と、群⾺県の前橋市、高崎市、桐生市に居住または勤務している人のみである。
この地域制限は、横浜銀行の営業エリアに基づいており、他の地域からの申し込みは受け付けられない。
審査は避けられない
横浜銀行カードローンを利用する際には、必ず審査が実施される。
「おまとめ利用」の場合、希望する契約額が大きくなる傾向があるため、審査は一層慎重に行われることが想定される。
したがって、正確な情報を提供し、返済能力をしっかり示すことが重要である。
次のセクションで、審査でどのような点が確認されるのかを詳しく確認しよう。
横浜銀行カードローンのおまとめローンの審査のポイント
ここでは、横浜銀行カードローンの審査について解説する。「おまとめ利用」に着目して、希望額が大きい場合の注目ポイントに焦点を充てる。
カードローンの審査で確認されるポイント
一般的に、カードローンの審査で確認されるポイントには、以下のようなものがある。
- 申し込み条件に合致しているか
- 安定した収入があり返済能力があるか
- 信用情報に問題はないか
- 他社から過剰に借入していないか
おまとめ目的で利用を検討している人にとって特に重要なのは、以下の3点である。
返済能力
年収に対する借入総額の割合や、月々の返済負担率が主に確認される。横浜銀行カードローンなら、定例返済の額を無理なく支払えるかどうかが確認される。
目安として、おまとめ後の借入額が年収の2分の1を大きく超えず、月々の返済額が手取り収入の30%以内に収まることが望ましい。
また、おまとめによって返済負担が軽減されることも重要なポイントとなる。
信用情報
信用情報機関に登録された借入・返済履歴が確認される。特に、過去の延滞や債務整理の有無が重要視される。
過去5年以内に延滞や債務整理の履歴がなければ、審査通過の可能性が高くなる。
他社からの借入の現況
借入先の数、各借入の金額、返済状況などが総合的に評価される。
借入先の数や借入金額が複数あっても、返済が滞りなく行われていれば大きな問題とはならない。
ただし、数が多すぎる、または借入金が多すぎると判断されれば、マイナス評価になることもある。
よって、おまとめ利用する際は、事前に「借入を一本化したい」という意向を伝えることをおすすめする。
一本化により借入管理が改善されることが明らかとなるなら、悪い評価に直結することはないだろう。
とはいえ個人により異なるため、まずは横浜銀行カードローン受付センター(0120-458-014、9:00~19:00)に相談して欲しい。
横浜銀行カードローンは「おまとめ利用」が可能!お得になるかを見極めて活用しよう
横浜銀行カードローンは、複数の借入をまとめる「おまとめ利用」が可能な商品だ。
最大1,000万円までの借入枠と、年1.5%〜14.6%という金利設定は、おまとめ先として魅力的な選択肢となりうる。
しかし、すべてのケースでお得になるわけではないため、注意が必要だ。借入額や現在の借入条件によっては、金利が下がらないケースもある。
また、定例返済のみでは返済期間が長期化する傾向にあるため、随時返済を積極的に活用するのが賢明である。
横浜銀行カードローンでのおまとめが有利だと判断できるなら、利用は良い選択となるだろう。
ただし、借入は計画的に行い、早期の返済を心がけることが重要である。