- なぜカードローンの利用可能額が0円になったのか知りたい
- 0円になった利用可能額をどうやって復活させるか知りたい
- 利用可能額が復活しない場合の対処法がわからない
カードローンを利用中に、利用可能額が突然0円になることがある。
この記事では、そのようなことになる原因、そして利用を再開するための方法を解説する。
さらに、再開できなかった場合の対処法、そのような事態にならないために気をつけておくべきことも紹介する。
本記事を読めば、数日前まで使っていたカードローンの利用額が突然0円になったときでも、焦らずに対処できるはずだ。
カードローンの利用可能額が0円になる主な理由
ここではカードローンの利用可能額が、突然0円になってしまった場合の理由を考えてみよう。
以下に述べる事柄に対して、思い当たることはないだろうか?
自分に当てはまることがないか、ひとつひとつ確認していこう。
理由1:総量規制に抵触した
総量規制とはカードローン会社への法的規制であり、ユーザーの年収の1/3までしか、企業側は貸し付けができない。
この総量規制は貸金業法によって定められており、総量規制を超えた場合は、それ以上の借り入れをできなくするために利用可能額が0円になることがある。
例えば年収300万円の人は、総量規制により、100万円以上の借り入れはできない。
総量規制は1社単位ではなく、他社からも借り入れがあれば、それらを合計した借入金の総額がユーザーの年収の1/3までと定めている。
このため総量規制の対象は、他社のカードローンやクレジットカードのキャッシングにも及ぶ。
つまり総量規制に抵触すれば、契約中の他社のカードローンやクレジットカードのキャッシングを利用したときにも、同様に利用できない状態になっている場合がある。
理由2:不正利用の疑いをかけられた
カードローンを利用するうえで、下記のようなことがあれば、なりすましなど第三者の不正利用をカードローン会社から疑われてしまう。
- 同じ日に複数回の借り入れを繰り返している
- 毎日同じ時間帯に一定の借り入れを継続的に行っている
- 暗証番号を何度も間違える、など
実際に不正利用があった場合には、被害が拡大してしまう恐れがある。
被害拡大を防ぐため、上記のような利用をすればカードローン会社は不正利用を疑い、一方的にローンサービスの利用が停止される場合がある。
理由3:本人情報が変わるときに届け出をしていなかった
本人情報とは、カードローンを申し込む際に申告した、ユーザー本人の名前・住所・連絡先(電話番号)・勤務先情報のことをさす。
これらに変更があるときには、カードローン会社にも届け出なければならない。
転居や転職にともない住所・連絡先や勤務先情報などが変わること以外にも、結婚により名前(名字)が変わることもあるだろう。
カードローン会社は、本人情報をもとに発送した郵便物が頻繁に返送されると、ユーザー本人の連絡先や勤務先に電話で確認することがある。
このとき電話がつながらなかった場合は、カードローン会社は「利用者が逃げた」と疑い、ローンサービスの利用を停止することがある。
とくに勤務先に電話連絡をして、電話がつながらなかった場合には無職、つまり支払能力がなくなったと疑われてしまうこともある。
理由4:返済の遅延が頻繁にあった
借り入れへの返済遅延が頻繁にあれば、ユーザーに対するカードローン会社の信用は低下する。
この結果、会社側では、ユーザーの借入限度額を減額させることもある。
現在の借入残高が、減額された限度額を超えていれば借入可能額は0円となってしまい、追加の借り入れはできない状態になってしまう。
理由5:他社のローンサービスで金融事故を起こしてしまった
他社からの借り入れに対して債務整理を行った場合、もしくは返済日から61日以上の滞納があった場合には、すべてのローンサービスが利用できなくなる場合がある。
このような債務整理や61日以上の滞納を「金融事故」とよび、信用情報機関で管理されるユーザー本人の信用情報に記録される。
ローンサービスを契約中の他社も、ユーザーの信用情報を定期的にチェックしている。
その際に金融事故の記録を確認すれば、同様なことが発生するリスクを、他社も感じてしまう。
このため金融事故を起こしていない他社も、ユーザーにローンサービスの追加利用をさせないために、利用可能額を0円とすることがある。
0円になったカードローンの利用可能額を復活させる方法
もし利用可能額が0円になった場合に、どうすればよいか?
ここでは、その対応策を解説する。
また利用可能額が0円になった原因を自分でも調べてみたが、理由が思い当たらないと、困惑してはいないだろうか?
そのような場合の対処法も紹介するので、みていこう。
カードローン会社のコールセンターに問い合わせる
利用可能額が0円であることがわかり次第、すぐにカードローン会社のコールセンターに電話をして、原因を確認しよう。
善後策を立てるうえで、原因を正しく把握することが重要だ。
またコールセンターに電話することで、カードローンの利用が再開することもある。
例えば先述した理由2(不正利用の疑いをかけられた)ならば、不正利用ではないことをユーザー本人が説明すれば、すぐに利用できるようになるはずだ。
また理由3(本人情報が変わるときに届け出をしていなかった)でも、カード会社に事情を説明して納得が得られれば、本人情報を更新したうえで利用が再開できるかもしれない。
利用可能額が0円であることがわかり次第、心当たりを調べることは大切だが、行動を起こす前に原因を正しく把握しよう。
自分が考えた原因が誤解であった場合、誤った行動を取ってしまうので、気をつけよう。
延滞することなく返済に努める
先に述べた理由4(返済の延滞が頻繁にあった)などによって、借入限度額が減額された場合には、延滞することなく返済に努めよう。
カードローン会社からの信用が低下してしまうと、その信用は簡単に回復しない。
着実な返済実績を積み重ねて、限度額が回復するまで、カードローン会社からの信用回復に努めるしかない。
総量規制に抵触した場合の対応策
カードローン会社に年収を申告した後に、昇給や転職によって年収が上昇していれば、総量規制に抵触していない。
現在の年収がカードローン会社では、どの程度の金額で設定されているのかを確認しよう。
もし会社側で管理している年収値が、現在の年収よりも少なければ、年収値を更新することで利用が再開できるようになる場合がある。
年収値の更新には、年収証明書類の提出が必要になるので、提出書類を確認のうえ、速やかに提出するようにしよう。
カードローンの利用可能額が復活しない場合の対処法
利用中のカードローンの可能額が復活できなかった場合には、新たな借り入れをせず、借入金の完済をめざすべきだ。
しかしながら、さまざまな事情で、借り入れをしなければならないこともあるだろう。
ここでは、そのような場合の対処法を解説する。
このとき信用情報機関で管理されている自分の信用情報に、金融事故の記録が残っているかどうかで、実施すべき対処法は変わってくる。
それぞれの対処法をみていこう。
信用情報に金融事故の記録が残っていない場合
信用情報機関では自分の信用情報は開示してくれるので、下記を参照のうえ、金融事故の有無を確認しよう。
- 株式会社シー・アイ・シー(通称CIC)
- TEL:0570-666-414(月曜日~金曜日10:00~16:00(祝日・年末年始は受付不可))
- 信用情報の確認方法:株式会社シー・アイ・シー「インターネットで開示する」
- 株式会社日本信用情報機構(通常JICC)
- TEL:0570-055-955(月曜日~金曜日10:00~16:00(祝日・年末年始は受付不可))
- 信用情報の確認方法:株式会社日本信用情報機構「本人による開示申し込み(スマホ申込)」
- 一般社団法人全国銀行協会:全国銀行個人信用情報センター(通称KSC)
- TEL:0120-540-558(月曜日~金曜日10:00~12:00、13:00~17:00(祝日、12/31~1/3は受付不可))
- 信用情報の確認方法:一般社団法人全国銀行協会「本人開示の手続き」
上記の信用情報機関で、それぞれ管理されている自分の信用情報すべてに金融事故の記録がなければ、さまざまな対処法がある。
ここでは、その対処法の一部を紹介する。
他社のローンサービスを申し込む
まず他社のローンサービスへの申し込みを考えてみよう。
なかでも銀行は総量規制の制約を受けないため、銀行が運営しているローンサービスならば、新たに利用できるかもしれない。
総量規制を規定している貸金業法は、消費者金融やクレジットカード会社を適用対象としており、銀行は適用対象にならないからだ。
銀行が行っているローンサービスをすでに利用しているときには、銀行への利用可能額の増額を検討してみよう。
クレジットカードを利用する
「現金」が必要でなければ、買い物や公共料金の支払いは、クレジットカードを利用するようにしよう。
クレジットカードのショッピング枠は総量規制の対象外であるため、総量規制の影響で、ショッピング枠が0円になることはない。
これはクレジットカードのショッピング枠は、割賦販売法が適用されるため、貸金業法の総量規制を受けないからだ。
ショッピング利用での支払いが気になる場合には、リボ払いにすれば、毎月一定額での支払いとすることもできる。
「現金」が必要なときは、キャッシング枠の増額を申請してみよう。
こちらも総量規制によってキャッシングが利用できない場合でも、年収が増えていれば、収入証明書を提出することでキャッシング枠が増枠できることがある。
金融事故の記録が残っている場合
信用情報に金融事故の記録が残っている場合には、その記録が消えるまでは、新たな借り入れや増額は難しくなる。
金融事故の記録は、借入金を完済してから5年間、自己破産の場合には7年間残る場合もある。
このとき借り入れが必要になった場合には、身内に借金の相談をするしかなくなる。
だが、それをしたくない人に向けて、いくつかの方策を紹介する。
生命保険の契約者貸付制度を利用する
生命保険に加入している人は、この制度の利用を検討してみよう。
この制度では生命保険の解約返戻金を担保にして、返戻金額の7〜9割程度の金額を、生命保険会社から借り入れできる。
この制度の利用をするうえで保険会社での審査はなく、信用情報の確認もされないため、信用情報に金融事故の記録が残っている人でも利用できる。
担保となる解約返戻金は、毎月払い込む保険料の一部が、保険会社社内で積み立てられている。
このため保険の加入期間が短い場合には、解約返戻金の積立額が少ないため、借り入れができないことがある。
さらに定期保険や医療保険など解約返戻金がない保険には、契約者貸付制度がないものもあるので、契約中の保険会社に一度確認した方がよいだろう。
定期預金担保貸付を利用する
金融機関に定期預金をしている場合には、この方法がおすすめだ。
こちらは定期預金を預けている金融機関から、定期預金を担保にして借り入れる方法だ。
この方法も金融機関側での審査はなく、一般的には定期預金残高の90%までの金額が借り入れできる。
ただし返済できなかった場合には、定期預金から借入金を差し引かれることや、定期預金が解約されて支払いに回される場合もあるので注意しよう。
カードローンの利用可能額が0円になる前に注意すべきポイント
利用可能額が0円になった場合の対処法を、ここまで述べてきた。
しかしこのような状態になる前に、日頃から注意をしなければならない。
ここでは利用可能額が0円にならないように、心がけておくべきことを紹介する。
さらに借入総額を減らす方法、支払いが遅延しそうな場合の対処法も解説する。
返済計画を立てて、借り入れを行う
カードローンを利用するときには、利用目的を改めて考えてみよう。
本当にその借り入れが必要なのかを考え、そのうえで借り入れが必要と思ったならば、利用するようにした方がよい。
またカードローンを利用する際には、返済計画を立てて借り入れるようにしよう。
カードローンを無計画で利用してしまうと、返済に苦しむことになりかねない。
定期的に契約内容を確認する
自分が契約しているカードローン会社の会員ページに、定期的にログインして、自分の契約内容を確認するようにしよう。
このとき次回返済日や返済金額、そして利用可能残高も確認しておこう。
これらの情報は、メールやLINEなどで定期的に通知してくれるカードローンもある。
会員ページで通知機能を設定しておけば、支払いを忘れて、返済が延滞することも避けられるはずだ。
また会員ページにログインするときには、自分の本人情報も確認しておこう。
もし氏名・住所・電話番号・勤務先情報が更新されていなければ、最新の内容にしておこう。
また転居や転職、そして結婚・離婚の際には、各ローンサービスの本人情報を更新するように心がけよう。
「おまとめローン」を利用して、借入額を計画的に減らしていく
複数の会社から借り入れを行っている場合には、返済総額を全体的に減らすことも考えよう。
おまとめローンは、借入金の完済を目的としたローンサービスであり、総量規制の適用もされない。
このローンサービスからの借入金を使えば、現在借り入れているすべてのカードローンの返済も可能になる。
すべての借入金は、おまとめローンひとつにまとまるため、借入残高や返済の管理も簡単になるはずだ。
おまとめローンの金利は、一般的に低めに設定されているが、現在利用しているカードローンの金利との比較は必ず行おう。
現在の借入金利が、キャンペーンなどの特別金利であった場合には、おまとめローンの金利の方が割高になる場合もある。
またこのローンサービスは「借入金の完済を目的」としているため、完済しない限り、返済と借入を繰り返すことができないものも少なくない。
支払いが遅延する前にリスケジュールを相談する
リスケジュールとはリスケとも呼ばれ、ユーザーの返済が困難となったときに、カードローン会社が借入条件の変更を行うことだ。
これを願い出ることで、会社側は、金利の減額や支払期間の猶予をしてくれる場合もある。
リスケジュールを行っても信用情報には影響しないが、これを依頼した借入先からの信用は低下するため、完済するまで新規の借り入れはできなくなる。
支払い遅延を起こす前の方が、カードローン会社はリスケジュールを承諾してくれる可能性が高い。
このために返済が困難になったときには、支払い遅延を起こす前に、カードローン会社にリスケジュールを相談しよう。
利用可能額が0円にならないように計画的にカードローンを活用しよう
この記事では、カードローンの利用可能額が突然0円になった場合の原因、およびその対処法について解説してきた。
さらに利用可能額を復活させる方法、復活できなかった場合の対処法も述べてきた。
もし利用可能額が0円になってしまったら、再びカードローンでの借り入れができるよう、カードローン会社に問い合わせて原因を正確に把握することが重要だ。
利用できない原因を正確に把握したうえで、最適な行動を取るようにしよう。
また、最後に紹介した利用可能額が0円にならないための注意点を参考にして、事態を未然に防ぐよう心がけよう。
利用可能額が0円になることを未然に防げれば、カードローンは便利なサービスだ。
この便利なサービスであるカードローンを、計画的に活用しよう。