- カードローンとクレジットカードのリボ払いの違いが知りたい
- リボ払いからカードローンに借り換えるメリットがわからない
- 借り換え後の返済方法について知りたい
クレジットカードでリボ払いを利用している場合、返済が進まずに悩んでいるという方は少なくない。
リボ払いの返済が苦しい場合、カードローンに乗り換えを行うべきなのだろうか。
本記事では、カードローンとクレジットカードのリボ払いの基本的な違いを解説していく。
リボ払いからカードローンに借り換えるメリットや借り換え後のポイントも紹介するので、ぜひ本記事を参考にしてほしい。
カードローンとクレジットカードのリボ払いの基本的な違い
まず、クレジットカードのリボ払いに関する基本的な内容を解説し、カードローンとの仕組みの違いを紹介する。
基本的なポイントを押さえ、どのように利用すべきか検討する際の判断材料として活用してほしい。
リボ払いの仕組み
リボ払いとは、クレジットカードで利用される支払い方法のひとつで、本来は「リボルビング払い」という名称である。
カードの利用金額や件数にかかわらず、毎月の支払額が一定となる仕組みの支払い方法だ。
クレジットカードは、モノやサービスの代金を支払う際に利用し、あとから支払い金額が口座から引き落とされる仕組みとなっている。
手元に現金がなくても支払いを行える利便性が魅力だ。
そして引き落としの方法は、一括で支払い金額が引き落とされる「一括払い」や支払い回数を複数回に分けて支払う「分割払い」に加えて、毎月定額を支払っていく「リボ払い」が存在する。
つまり、クレジットカードの支払い代金を毎月一定額ずつ返済していくという仕組みだ。
リボ払いは大きく分けて、毎月一定額を返済する「定額方式」と支払い残高に応じて返済額が段階的に変化する「残高スライド定額方式」の2種類がある。
どちらが採用されているのかはカードによって異なるため、事前によく確認しておこう。
リボ払いのメリット・デメリット
リボ払いのメリットは「毎月の返済負担を抑えられる」という点が挙げられる。
月々の支払額が一定となるため、高額な買い物をするときや家計に余裕がないときでも買い物をしやすい。
また、月々の支払額が一定額に定められているため、支払いの見通しを立てやすい点もメリットだ。
家計管理や収支の見通しを立てやすく、資金計画が明確になるのは大きな魅力と言えるだろう。
一方、リボ払いは手数料率が高く、支払いの負担が大きくなりやすい点がデメリットだ。
毎月の返済額のうち、利息が半分近くを占めるというケースも少なくない。
また、毎月の支払額は少額で済むため利用している実感が湧かず、使い過ぎてしまう可能性がある点もデメリットだ。
支払い残高を把握せずに利用を重ねてしまい、気付かないうちに利息が膨らんでしまうパターンも多くなっている。
メリット・デメリットを正確に認識した上で、適切にリボ払いを活用することが大切だ。
リボ払いとカードローンの基本的な違い
カードローンは、銀行や消費者金融が個人消費者向けに融資を行う仕組みの商品だ。
契約時に定めた限度額の範囲内であれば繰り返し融資を受けられ、使い道も定められていない。
借り入れたお金はリボ払い同様、毎月一定額を返済していくことが一般的だ。
リボ払いとカードローンの基本的な違いとして主に以下の2点が挙げられる。
- 金利
- 利用限度額
リボ払いでは15%〜20%前後で金利が設定されることが多いが、一方でカードローンの金利は利用限度額に応じて変動し、1%〜20%前後で設定される。
カードローンの場合、利用限度額が増えると金利も低下していく。また、契約時の条件によるものの、一般的にはカードローンの方がリボ払いよりも利用限度額が高めに設定される。
金利と利用限度額の違いがあることを頭に入れた上で、それぞれのサービスを上手く活用しよう。
カードローンのメリットとリボ払いとの比較
お金を借り、毎月一定額を返済していくという意味では似ている2つのサービスだが、具体的にどういった違いがあるのだろうか。
違いを正しく理解した上で、適切に利用していくことが大切だ。
ここでは、カードローンとリボ払いの特徴をより深掘りして比較を行う。
カードローンの特徴
カードローンは、銀行や消費者金融が提供しているサービスのひとつであり、契約時に設定した借入限度額の範囲内で融資を受けられる仕組みだ。
契約期間中は繰り返し借入でき、返済を行うことで利用限度額は復活する。
カードローンでは1%〜20%程度の金利が設けられており、借入限度額や利用実績に応じて個人に適用される金利が決まる。
リボ払いに比べると低い金利で借りられる可能性が高く、返済の負担を抑えやすいことが特徴だ。
また、借り入れた資金は事業性資金を除いて原則自由になっている。
買い物や月末の支払いに使ったり、友人・知人の結婚式のご祝儀に利用したりと、柔軟な使い方を検討できる点が大きな魅力だ。
利息負担が比較的小さく、長期での返済計画を立てやすいことがカードローンの特徴である。
リボ払いの特徴
リボ払いは、クレジットカードを利用した際の支払い方法のひとつであり、毎月一定額の支払いで買い物やサービス代金の支払いを行える仕組みだ。
利用状況に応じて毎月の支払額が決まり、家計に負担をかけずに買い物を行えることが特徴となっている。
リボ払いは基本的に「15%」「18%」などと手数料率が定められている。
カードローンと比べると金利が高く設定されることが多く、支払い総額が増えるリスクがある点に注意しなければならない。
また、リボ払いはあくまでもクレジットカードの支払い方法の一種であるため、カードの利用以外で借入を行うことはできない。
使い道に制限がある点もリボ払いの特徴と言えるだろう。
毎月一定額で利用できる利便性はあるものの、利息負担が重くなりやすい点や使い道に制限がある点などには注意が必要だ。
柔軟性の高さでカードローンの方が利便性は高い
特徴を比較しても分かる通り、リボ払いはカードローンと比較して金利が高く、返済の負担が重くなりやすい。
支払いが長期化するリスクもあり、なかなか返済が終わらないというケースが多くなっている。
また、リボ払いは基本的には買い物にしか使えず、利用目的が限定されてしまうというデメリットもある。
利用目的に応じて柔軟に活用できるカードローンの方が便利であるケースが多い。
現在リボ払いを利用しており、返済がなかなか終わらなかったり、もっと幅広い目的に利用したいと感じていたりするのであれば、カードローンへの借り換えを検討してみよう。
リボ払いからカードローンに借り換えるメリット
リボ払いからカードローンに乗り換えると、以下のようなメリットがある。
- 返済負担を軽減できる
- 返済期間を調整できる
- 毎月の返済額や残債を一括管理できる
- クレジットカードのショッピング枠が増える
それぞれのメリットを解説していく。
返済負担を軽減できる
一般的な傾向として、カードローンよりもリボ払いの方が金利は高いため、借り換えによって金利が下がるケースが多い。
金利が下がることで支払う利息が減り、返済負担を軽減できる可能性がある点は借り換えを行う利点のひとつだ。
特に、銀行が提供するカードローンは金利が低く設定されるケースが多く、1%〜15%前後の範囲で適用金利が決まる。
もし手数料率18%でリボ払いを利用している場合、大幅に利息の負担を軽減可能だ。
金利を下げて利息の支払い総額を減らせる可能性がある点は、借り換えの大きなメリットと言えるだろう。
返済期間を調整できる
一般的にリボ払いよりもカードローンの方が返済の柔軟性が高く、自分でコントロールしやすいことが特徴だ。
返済期間などもある程度調整が効くため、柔軟に返済計画を立てられることが利点となっている。
例えば毎月の返済額を増やして早めに返済を済ませれば、利息の支払い総額は少なく、返済総額も抑えられる。
一方、家計への負担を考慮して返済期間を延ばし、毎月の返済額を小さく抑えることも可能だ。
家計の状況に合わせて柔軟に返済計画を立てやすい点も借り換えを行うメリットと言えるだろう。
毎月の返済額や残債を一括管理できる
複数のカードでリボ払いを利用している場合も、カードローンへの借り換えがおすすめだ。
毎月の返済や借入残高を一本にまとめられるため、一括で管理できて非常に便利である。
複数のリボ払いがあると、それぞれバラバラな返済額となって支払いに手間がかかったり、支払い残高の把握が困難だったりとデメリットが多い。
「結局現状でどれくらい残高が残っているのか」が把握できず、支払い計画も立てにくくなる。
支払いをすべてカードローンに集約できれば、毎月の返済額や残債をまとめて管理できる。借入残高の把握もしやすく、計画的に利用できるようになるだろう。
クレジットカードのショッピング枠が増える
リボ払いは、クレジットカードのショッピング枠を利用する。
そのため、利用限度額ギリギリまで使った場合、ショッピングにクレジットカードを利用できなくなってしまう。
リボ払いをカードローンに借り換え、支払い残高を完済することでショッピング枠が復活する。
再びクレジットカードを買い物や支払いに利用できるようになることも利点のひとつだ。
リボ払いの利用でショッピング枠を圧迫しているようであれば、カードローンへの借り換えも視野に入れておこう。
リボ払いからカードローンに借り換えた後の返済ポイント
リボ払いからカードローンに借り換えを行う際、以下のポイントを押さえて返済していくことが大切だ。
- 返済期間が長くなる可能性を考慮する
- 無理のない返済計画を立てる
- 計画的に返済を進める
それぞれのポイントをきちんと押さえた上で、計画的に借り換えを行おう。
返済期間が長くなる可能性を考慮する
先ほどメリットの部分で「返済期間を調整できる」と解説したが、返済期間が長期化するリスクも考慮しておかなければならない。
毎月の返済額を低く設定した場合、返済に時間がかかってしまう可能性があるため注意が必要だ。
一般的にはリボ払いからカードローンに借り換えをした方が金利は下がるものの、返済期間が長期化するとその分だけ利息は増える。
金利が下がっても利息の支払い総額が増える可能性がある点は十分に注意しておこう。
無理のない返済計画を立てる
返済期間が長くなると利息が増えるとはいえ、短期間で無理やり完済しようとすると家計に負担がかかってしまう。
無理なく返済していける範囲でプランを立て、計画的にコツコツ返済していくことが大切だ。
例えば、借入金額が100万円で金利が14.5%の場合、毎月の返済額と返済総額は以下の表のようになる。
12ヶ月 | 24ヶ月 | 60ヶ月 | 120ヶ月 | |
---|---|---|---|---|
毎月の返済額 | 90,022円 | 48,249円 | 23,528円 | 15,828円 |
返済総額 | 1,080,265円 | 1,157,975円 | 1,411,663円 | 1,899,411円 |
短期間で返済するほど返済総額は小さくなるが、月々の負担は重くなる。毎月の返済額が余剰資金の範囲内に収まっていない場合、返済することはできない。
事前に上記のようなシミュレーションを行い、無理なく返していける範囲で計画を立てよう。
計画的に返済を進める
カードローンに借り換えた後、返済が滞ってしまうと以下のようなデメリットが生じる。
- 遅延損害金が発生する
- 信用情報に影響をきたす
- 強制執行(差し押さえ)が実行されるリスクがある
まず、期日に遅れたときから遅延損害金が発生する。通常の利息よりも高い割合が設定されており、大きな負担となるため注意が必要だ。
また、返済が滞ったという事実は信用情報機関に登録されてしまう。今後ローンを契約する際の審査にも影響する可能性がある。
そして、滞納を続けて催促・督促を無視し続けていると、裁判所から強制執行が行われて財産が差し押さえられるリスクがある。法的手段を取られる可能性があるのだ。
上記のようなリスクを踏まえた上で、計画的に返済していくことが重要となる。余裕があるタイミングで随時返済を行うなど、コツコツと借入残高を減らしていこう。
なお、どうしても返済が苦しい場合はすぐに借入先に連絡し、返済額の減額や期日の延期などを相談してみると良い。
それでも難しそうであれば、専門の弁護士などに相談して債務整理などの手段で借金問題の解決を目指そう。
カードローンとリボ払いの違いを理解して上手く活用しよう
カードローンはリボ払いに比べると金利が低く、柔軟に返済計画を立てやすいことがメリットだ。
リボ払いからカードローンへの借り換えによって、金利の低減や返済管理の簡略化といったメリットがあるため、借り換えを検討してみると良いだろう。
なお、借り換え後は返済計画を立て直し、無理のない範囲で計画的に返済していくことが大切だ。
滞納などのリスクに注意し、余裕があるときは積極的に随時返済などを行って借入残高を減らしていこう。
賢く借り換えを行えば、金利の負担を抑えられたり、返済期間を調整しやすくなったりと非常に便利である。
ぜひこの機会に借り換えを検討し、自分に合ったカードローンを探してみよう。