- 高齢者でも借りられるカードローンを探している
- 70歳以上でも借りられる金融機関はあるのか知りたい
- 高齢者がお金を借りる際の注意点を知りたい
この記事では、シニアの方におすすめのカードローンを紹介する。定年後に質素な生活を心がけていても、お金が急に必要になることがあるだろう。
親族や知人の冠婚葬祭、病気療養のための入院などで急に現金が必要になったときには、どうすればいいのだろうか?
その場合には、カードローンの利用をおすすめする。本書では、カードローンを利用する際に、シニアの方が注意すべき点も解説する。
急に借り入れが必要になった場合には、参考にしてほしい。
高齢者がお金を借りるならカードローンがおすすめ
シニアの方が借り入れを行う方法として、これまで福祉医療機構が実施する「年金担保融資制度」があった。
しかし、この制度は2022年3月に、新規申し込みの受付を終了した。
ここでは、これに代わる、シニアの方向けのさまざまな借り入れ方法を紹介する。
それらの方法のなかで、なぜ冒頭でカードローンの利用をおすすめしたのか、その理由も解説する。
高齢者が借り入れを行うための方法
シニアの方には、廃止となった年金担保融資制度以外にも、さまざまな貸付制度やサービスがある。
ここでは、それぞれの概要を解説する。メリットや注意点も紹介するので、みていこう。
生活福祉資金貸付制度
生活福祉資金貸付制度とは、各都道府県の社会福祉協議会が、低所得者や高齢者に貸付を行う公的制度だ。
この制度を用いれば、無利子もしくは低金利で借り入れができる。
ただし申し込みから1ヶ月以上かかることも多く、貸付額が20万円以内の緊急小口資金でも、5〜7営業日ほどの時間がかかる。
またこの制度は生活困窮者の自立支援を目的としているため、収入制限もある。
さらに生活の実情や借入理由を職員がヒアリングして、その情報をもとに審査を行った結果、貸付が必要と判断されなければ借り入れはできない。
このことから、お金が必要だからといって、気軽に借り入れることは難しい制度といえるだろう。
- 東京都の場合:平均月収223,000円以下(一人世帯)
- 出典:社会福祉法人東京都社会福祉協議会「生活福祉資金貸付制度:福祉資金のご案内」
ろうきんの年金ローン
「ろうきん」とは正式には労働金庫という、労働組合や生活協同組合などの労働者のために設立された協同組織の金融機関だ。
この金融機関は非営利団体であるため金利は低めだが、各エリアの労働金庫は独立組織であるために、労働金庫ごとに貸付条件は異なる。
ただし、各エリアの労働金庫によっては、年金ローンを行っていないところもある。
このため融資を受けるには、年金ローンを行っている労働金庫に、年金振込の受給口座を開設しなければならない。
また年金ローンの申込条件を、「150万円以上の年収がある人」としている労働金庫もある。
一方で労働金庫と同じ非営利団体であるJA(農協)では、年金ローンを行っている地域は少なく、そのエリアに居住または勤務している人だけが融資対象になる。
- 各労働金庫の金利例:中国労働金庫は年5.575%、九州労働金庫は年3.65%~4.15%、など
カードローン
消費者金融やクレジットカード会社といった貸金業者、銀行や信用金庫・信用組合など多くの企業が、カードローンを提供している。
このサービスを用いれば、担保や保証人がなくとも、借り入れができる。
また多くの場合は、手続きはWEBで完結できるため、店舗に行かなくとも、借入金が受け取れる。
このサービスのなかには、シニアの方でも利用できるものも多い。
カードローンをおすすめする理由
ここで紹介した、さまざまな貸付制度やサービスのなかで、カードローンがシニアの方には最適だ。
急いで現金が必要な場合でも、申し込んだ日に借入金が受け取れるカードローンも少なくなく、最寄りのATMで借入や返済が気軽にできるものも多い。
このため急に現金が必要になった場合でも借入金がすぐに受け取れ、ATMで年金を受け取ったときには、同じATMで返済できることもある。
以上の理由から、シニアの方には、カードローンをおすすめする。
高齢者におすすめのカードローン4選
ここでは、大手貸金業者が運営しているカードローンを、四つ紹介する。
さまざまな企業や金融機関がカードローンを提供しているが、メガバンクやネット銀行では70歳を超えて利用できるサービスは少ない。
シニアローンを提供している地方銀行もあるが、即日に融資ができないものがほとんどだ。
また中小の貸金業者では、ATMで借入や返済を行う場合に、ATM手数料がかかることが多い。
以上のことから70歳を超えても利用でき、ATM手数料もかからず、即日融資が可能なカードローンを紹介する。
自分にあったものがあれば、申し込みを検討してほしい。
74歳まで申込が可能な三井住友カードの「SMBCモビット」
すでに三井住友カードのクレジットカードを利用している人には、このサービスが最適だ。
カードローンの申し込みの際には、申込者への貸付可否を判断するために審査が行われる。
しかし着実な返済実績がある同社のクレジットカードのユーザーならば、三井住友カード側からの信用も厚いため、審査に通過しやすい。
さらに土日の申し込みでも即日融資が可能なケースもあるので、休日に現金が必要になったときでも借り入れは可能だ。
ただし申込条件として、年金以外の収入を安定的に得ていることが求められている。
このため正規雇用でなくとも、アルバイトやパートなどでの継続的な収入がなければ、審査に通過しない。
金利 | 年3.0%~18.0% |
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申込可能年齢 | 20歳~74歳 |
借入限度額 | 800万円まで |
審査時間 | 最短15分 |
無料で使えるATM | 三井住友銀行ATM |
詳しくはこちら |
75歳まで利用が可能なSMBCコンシューマーファイナンスの「プロミス」
三井住友銀行をはじめとする三井住友フィナンシャルグループに属する、SMBCコンシューマーファイナンスはプロミスを運営している。
プロミスも土日に申し込めば、当日中に融資を行ってくれる。申込年齢は74歳までだが、借り入れは75歳までできる。
さらに初回の借り入れから30日間は利息もかからないため、30日以内に完済できる見込みがあれば、元本だけの返済でよい。
ただしSMBCモビットと同じく、年金以外に継続して安定的な収入を得ていることが申込条件であるので、気をつけよう。
金利 | 年4.5%〜17.8% |
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申込可能年齢 | 18歳~74歳 |
借入限度額 | 500万円まで |
審査時間 | 最短3分 |
無料で使えるATM | 三井住友銀行ATM |
詳しくはこちら |
80歳まで申込が可能なサンステージの「ベルーナノーティス」
野球が好きな人であれば、西武ライオンズのホーム球場であるベルーナドーム(埼玉ドーム)をご存じの方も多いだろう。
西武ライオンズをスポンサードしている通販大手ベルーナ、このグループ会社のサンステージではカードローン「ベルーナノーティス」を運営している。
収入が年金だけの人でも借り入れできるベルーナノーティスでは、70歳以上のユーザーが51.4%を占めるほど、シニアの方が多く利用している。
さらに14日間の無利息サービスも用意されている。
初回借入だけを対象とするプロミスの無利息サービスとは異なり、完済すれば、再度借り入れたときも利息は14日間かからない。
このため借入と返済を繰り返すことが多い人には、このサービスが向いているだろう。
金利 | 年4.5%~18.0% |
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申込可能年齢 | 20歳~80歳 |
借入限度額 | 300万円まで |
審査時間 | 最短30分 |
無料で使えるATM | セブン銀行ATM ローソン銀行ATM 三菱UFJ銀行ATM E-netATM |
80歳まで申込が可能なセゾンファンデックスの「かんたん安心カードローン」
かんたん安心カードローンは、大手クレジットカード会社クレディセゾンのグループ企業であるセゾンファンデックスが運営している。
このカードローンも、年金収入だけでも利用が可能だ。
返済タイミングは、公的年金の支給頻度と同じ、2ヶ月に一回の返済にすることもできる。
また下記の表のように、多くのATMで手数料がかからず借入や返済ができるため、外出先でも気軽に利用できるだろう。
そのうえセゾンファンデックスでは、借入可能年齢の上限を明示しておらず、「年齢だけを理由に利用を停止しない」と述べている。
このため80歳までに申し込み、審査に通過しておけば、その後も長期にわたって利用できるサービスといえるだろう。
金利 | 年6.5%~17.8% |
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申込可能年齢 | 20歳~80歳 |
借入限度額 | 500万円まで |
審査時間 | 最短即日 |
無料で使えるATM | 全国145,000台以上のATM みずほ銀行ATM 三井住友銀行ATM 三菱UFJ銀行ATM りそな銀行ATM ゆうちょ銀行 セブン銀行ATM ローソン銀行ATM イオン銀行ATM その他29の地方銀行ATMなど |
出典:株式会社セゾンファンデックス「ご利用いただけるATM」
高齢者がカードローンでお金を借りる際の審査基準とポイント
ここではシニアの方が、カードローンを利用するうえで注意すべき点を解説する。
カードローンの利用には、「申し込み → 審査 → 借入 → 返済」と四つのステップがある。
それぞれのステップで気をつけるべき点があるため、ステップごとに注意点をみていこう。
“申込時”に注意すべき点
先に紹介した「ベルーナノーティス」や「かんたん安心カードローン」のように、年金収入だけで利用できるカードローンは少ない。
このため正規雇用ではなくとも、アルバイトやパートによって継続的に収入を得ていれば、選択肢も広がるはずだ。
さらに、上記にある二つのカードローンの審査も通過しやすくなるだろう。
また自分の年齢が、申込可能年齢の上限に近いローンサービスに、申し込むことは避けるべきだ。
かんたん安心カードローンなどの一部を除き「申込可能年齢=融資可能年齢」であるサービスも多く、審査に通過しても、わずかの間で利用停止になってしまうからだ。
また前述したように年金担保融資制度は廃止されているため、年金を担保にする融資は、法的に禁じられている。
このため「年金を担保に融資可能」といっている企業は、違法業者の可能性が高いので注意しよう。
“審査”でローン会社が重視する点
申込審査では、申込者の「返済能力」と「信用力」を審査し、カードローンの利用可否が判断される。
返済能力は申込者の年収、信用力は信用情報機関で管理されている申込者本人の信用情報が、主な審査材料になる。
返済能力については、貸金業者を規制する貸金業法でも消費者の返済能力を超えた貸付を禁じており、総量規制という制限をつけている。
この総量規制では、申込者がすべての借入先から借り入れている総額を、申込者の年収の1/3までと定めている。
貸金業者以外の銀行や信用金庫・信用組合などは、貸金業法の適用を受けないが、総量規制と同様の内容で自主的に貸付制限を行っている。
申込者が総量規制に抵触した場合、つまり借入総額が年収の1/3を超えた場合には、審査に通過しない可能性が高くなる。
また返済能力の判断材料である申込者本人の信用情報に、長期間にわたる返済遅延や債務整理の記録があれば「信用力が低い人」と評価され、審査には通過しない。
“借入時”に気をつけること
高齢になれば収入を増やすことが困難になるため、無理のない返済計画を立てたうえで、借り入れるようにしよう。
無計画な借り入れを行うと、返済のために借り入れを行う「自転車操業」の状態に陥る危険性がある。
かんたん安心カードローンなどの一部のサービスを除き、融資可能年齢を超えると、新たな借り入れもできなくなる。
つまり融資年齢を超えると、利用中のカードローンでも新たな借り入れができなくなるため、自転車操業すらできなくなる。
利用中のサービスの融資可能年齢を確認するとともに、借入残高を着実に減らすように努めよう。
“返済時”の留意点
毎月の返済以外に、経済的余裕のあるときには、可能な限り繰上返済に努めよう。
1,000円から繰上返済ができるローンサービスもあるので、おトクな買い物によって少額でも予算が余ったときには、最寄りのATMで繰上返済することをおすすめする。
繰上返済は元本残高に全額あてられるため、元本残高から算出される利息も減らせ、返済期間も短くできる。
またカードローンのなかには、次回返済日や返済額、借入残高などをメールやLINEで通知してくれるものもある。
そのようなことが可能なサービスには、次回の返済のことを忘れないようにするために、通知設定を行っておこう。
無理のない返済計画を立てて、高齢者でも利用できるカードローンを活用しよう
この記事では、シニアの方におすすめのローンサービスを紹介してきた。
即日融資も可能であり、最寄りのATMで気軽に利用できる点から、本書ではカードローンをおすすめした。
ただし利用する際には注意すべき点も多い。
とくに高齢になると収入が増える可能性は下がってくるため、しっかりとした返済計画を立てたうえで借り入れ、着実に返済するようにしよう。
無計画な利用をしなければ、シニアの方にも、カードローンは経済的にサポートしてくれるツールになるはずだ。
高齢でも申し込みができるものも多いので、自分にあったカードローンを選ぼう。