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FXとは?FXに関する疑問をわかりやすく解説

この記事で解決できるお悩み
  • FXとは何かが知りたい
  • FX取引の仕組みがわからない
  • FXのリスクや利益の仕組みがわからない

新NISAの始まりなども影響し、投資や株といった”労働以外の収入”に興味をもっている人も多いはずだ。

当記事では、初心者でもはじめやすく人気の高い金融取引である”FX”について解説する。

”FXとは何か?”や”利益が出る仕組み”といった基本的な情報に加え、”リスク”や”取引の流れ”など事前に理解しておくべき点も徹底解説。

「FXという言葉にふれるのが初めて…」という人でも理解できるよう、嚙み砕いて分かりやすく説明していく。

FXに興味を持っている人はもちろん、将来への貯蓄など副収入を得たいと考えている人も是非参考にしてほしい。

目次

FXとは?その基本的な仕組みを解説

FXとは「Foreign Exchange」の頭文字を取った略称で、日本語では「外国為替証拠金取引」と言う。名前からも分かるように、外国為替を利用した金融取引である。

  • FXとは金融取引の一種で、日本語では「外国為替証拠金取引」
  • 外国為替(かわせ)とは、異なる通貨を交換すること
  • 土日を除いて、ほぼ24時間好きなタイミングで取引が可能
  • 世界的にもメジャーな投資術

FXの仕組みを簡単に言うと「違う通貨のお金を売り買いして利益を得る」ことだ。

通貨の価値は、常に変動している。

そのため、取引するタイミングによっては「100円が1ドルになる」時もあれば「130円で1ドルになる」時もあるのだ。

海外旅行をイメージしてもらうと分かりやすいだろう。

  • 旅行開始日 100円
    • 1ドル
  • 旅行終了日 1ドル
    • 130円

アメリカに旅行へ行った場合、”円”のままで買い物はできない。空港や銀行などで、”円→ドル”へと両替してから旅行を楽しむことになるはずだ。

そして、旅行が終わり余ったドルを、今度は逆に”ドル→円”へと両替するだろう。

旅行開始時は「100円で1ドル」だったが、旅行が終了時に「1ドルが130円」になっていたとすれば単純に30円の儲けが生まれている。

これが最も簡単なFXの考え方だ。

このようなお金のやり取りを、インターネット上で行うのがFXである。

旅行の例は現金での取引なので”両替”という言葉を使ったが、電子取引の場合には”外国為替”という言葉が使われる。

分かりやすくするために「100円」「1ドル」といった少額の表現をしたが、1万円・10万円と元手が大きくなればその分利益も増えるという仕組みだ。

もちろん、数日でドルの価値が30円も変わるという大幅な値動きは期待できない。

たとえ「1ドル100円→1ドル101円」というわずかな差だったとしても、10万円買っていれば1,000円、100万円分買っていれば1万円の利益となるだろう。

『外国為替を利用したやり取りをさまざまな通貨を使って繰り返し行い利益を得ること』、これこそがFXの仕組みなのである。

このFXをしている人のことを、「FXトレーダー」や「個人トレーダー」と呼ぶ。

FX提供会社とは

一般的にFXは、金融機関を通して取引を行う人が多い。

個人でも取引はできるが、よほどFXに精通した玄人でない限りは、金融機関を通した取引をするものと思っておくと良い。

FXをする場を提供する会社のことを、FX提供会社・FX業者と呼ぶ。

銀行や証券会社といった金融機関はもちろん、FX取引を専業で取り扱う業者も多く、トレーダーが気軽にかつ安全に金融取引をするためのフィールドを提供している。

  • FXは、”FX提供会社”を通した取引が一般的
  • 分析ツールや過去の実績の振り返りなど、FXに役立つサービスを提供
  • FX提供会社によってサービス内容に違いがある

FX提供会社は、様々な国の通貨を「ペア商品」として提供。

”ドルと円のペア”はもちろん、円を使わずに”ユーロとカナダドル”や”ポンドとフラン”など、その組み合わせは多岐にわたる。

分析ツールやアプリの配信など、各社トレーダーを支える幅広いサービスを展開している。

FXの仕組み「レバレッジ」とは

FXが人気の投資術であるポイントの1つに「レバレッジ」というFXの仕組みがあげられる。

レバレッジとは、自分が用意した資金よりも大きな金額で取引ができるFXの仕組みだ。

自己資金が少額だったとしても、レバレッジを使えば大きな取引が行えるため効率よく利益を生むことが可能となる。

  • レバレッジとは、自己資金を担保に大きな金額の取引ができるFXの仕組み
  • FX投資家の多くはレバレッジを利用している
  • 国内FX提供会社では最大25倍、海外FX提供会社では5,000倍や無制限など大口の取引も可能
  • レバレッジの倍率は、FX提供会社によって異なる

FXでは、自分で用意した資金のことを「証拠金(しょうこきん)」と呼ぶ。

レバレッジでは、この証拠金を2倍、3倍と大きくして使うことができるのだ。

証拠金10万円の場合

  • レバレッジ5倍
    • 50万円
  • レバレッジ10倍
    • 100万円
  • レバレッジ15倍
    • 150万円

動かすお金が大きくなれば、それに比例して利益も大きくなる。

自己資金10万円だけで取引し5,000円の利益が得られたケースであれば、レバレッジ5倍なら2万5千円、レバレッジ10倍なら5万円、レバレッジ15倍なら7万5千円の利益となる。

レバレッジをかけて得た利益であっても、全てトレーダーの利益となるのは嬉しいポイントだ。

FX取引の利益の仕組み

FX取引で得られる利益には、2つの種類がある。

種類概要
キャピタルゲイン短期集中型
通貨を売買し、為替レートの変動で得られる差益収入
インカムゲイン長期保有型
外貨預金のようなイメージ

FXトレーダーは、これら利益を得るために外貨を売買しているのだ。

それぞれ解説する。

キャピタルゲイン(為替差益)

キャピタルゲインは、資産の売却によって得られる収益の総称である。

株式投資や投資信託・不動産投資など様々な場面で登場するワードで、買値よりも高い値段で売れた時の”差額”のことだと理解してほしい。

FX取引におけるキャピタルゲインは、日本語で「為替差益(かわせさえき)」と呼ばれることもある。

FXトレーダーと聞いて、パソコンやスマホの画面を見ながら一喜一憂している様子をイメージする人も多いだろう。

それはまさにキャピタルゲインが出るかどうかをチェックしているのだ。

キャピタルゲインとは

保有する資産を売買することで得られる差益収入

  • FXにおいては、ペア通貨の為替レートの変動で得た利益のこと
  • 短期集中型で、自分の好きなタイミングでサクッと取引をする人も多い

先ほど「FXとは?その基本的な仕組みを解説」でアメリカ旅行の例を出したが、ここで発生した30円の利益、これがまさに”キャピタルゲイン”なのである。

100円で買った1ドルが、1ドル130円へと上がったことで「30円得した」

これをもっと大きな単位での取引にすることで、より大きなリターンを得るのがFXの主たる利益の出し方である。

FXトレーダーの多くは、このキャピタルゲインを目的に取引をしている。

キャピタルゲインのメリットは、短時間でも成果を出しやすい点にある。

株式のように、長期的に保有することで少しずつ価値が変わるというものではなく、今この瞬間も値動きは絶え間なく発生しているからだ。

各通貨、値動きが大きくなりやすい時間帯というのは存在するものの、基本的には24時間好きなタイミングで取引が可能である。

休憩時間や就寝前・休みの日など、時間のある時に気軽に資産運用ができ、キャピタルゲインが生まれればすぐに収入が得られるのは大きなメリットだ。

キャピタルゲインの収益例

キャピタルゲインの仕組みをより深く理解するために、具体例をあげて利益の出方について解説していく。

条件
  • 自己資金
    • 10万円
  • 米ドル/円の取引
    • 1ドル100円の時に買い、1ドル120円の時に売却

まずは、レバレッジをかけないスタンダードな取引を見ていこう。

例1)

1ドル100円の時に、自己資金10万円をすべてドルに変えると「1,000ドル」になる。

1ドル120円の時に、1,000ドルを円に戻すと「12万円」になる。

この取引で得られる収益(キャピタルゲイン)は、12万円-10万円=2万円で「2万円」ということだ。

次に、FXの醍醐味とも言える「レバレッジ」をかけた取引の例を見ていく。

例2)

1ドル100円の時に、自己資金10万円をすべてドルに変えると「1,000ドル」になる。

ここに10倍のレバレッジをかけ、「10,000ドル(100万円)」を元手として運用する。

1ドル120円の時に、10,000ドルを円に戻すと「120万円」になる。

この取引で得られる収益(キャピタルゲイン)は、120万-100万=20万で「20万円」ということだ。

レバレッジを10倍すると、利益も例1)と比べて10倍になっていることがわかる。

インカムゲイン

インカムゲインとは、資産を保有していることで得られる収益の総称である。

銀行預金の利息、保有株式の配当金、不動産保有で得られる家賃収入、これらもインカムゲインに該当する。

FX取引におけるインカムゲインとは、2か国間の金利差によって発生する利益「スワップポイント」を指す。

イメージとしては外貨預金に近く、スワップポイントを目的に行うFX取引のことを「積み立てFX」と呼ぶこともある。

インカムゲインとは

資産を保有していることで得られる収益

  • FXにおいては、「通貨間の金利差で得られる差益=スワップポイント」のこと
  • レバレッジをかけながらできる”自由度の高い外貨預金”のようなイメージ
  • スワップポイントは、毎日変動する&毎日貰える

スワップポイントは、該当の通貨ペアを保有することによって毎日得られる差益だ。

1日あたりのポイントは数百円程度と少額でも、長期的に保有していけば毎日積み重なって大きな利益となる。

例)

日本円を売ってアメリカドルを購入する場合

金利6%のアメリカドル-金利0.2%の日本円=スワップポイントは5.8%

このようにスワップポイントがプラスの場合には、その値に応じた収入を受け取ることができる。

スワップポイントがプラスになりやすい通貨ペアを選んで、利益が増えていくのを見守るという運用スタイルが基本となる。

FX取引なので、外貨預金ではできないレバレッジをかけながらの運用も可能だ。

1分1秒で変動する通貨の価値を追い続ける緊張感はなく、少額からコツコツと増やしていきたい人におすすめの方法だ。

インカムゲインの収益例

インカムゲインの収益は、「1ポイント1円」のように、スワップポイント数がそのままイコール利益額とはならない。

「スワップポイントが5.8%」と言われても、具体的にいくらの利益が得られるのか分かりにくいだろう。

FX初心者がスワップポイントでの収益を考える時は、FX提供会社によって提示されている具体的な金額を頼りに考えるのがおすすめだ。

FX提供会社は、通貨ペアごとのスワップポイントを具体的な金額として示してくれている。

これを見れば、1日あたりどのくらいの利益が得られるのかが簡単に分かる。

FX提供会社の表記例

10Lot あたり381円 買いスワップ トルコリラ/円

これは、”円を売ってトルコリラを買う取引を10Lot(100,000通貨)で行った時、1日あたり381円のスワップポイントが得られる”ことを意味している。

具体的な収益の計算方法を解説する。

条件
  • 自己資金
    • 10万円
  • 運用期間
    • 30日
  • 米ドル買/日本円売
    • 1Lot200円の場合

まずは、レバレッジをかけないスタンダードな取引を見ていこう。

例1)

1ドル100円の時に、自己資金10万円をすべてドルに変えると「1,000ドル」になる。

1日で得られるスワップポイントは、1Lot(1万ドル)で200円となっているが、今回は1,000ドルを元手にするため、0.1Lotということになりスワップポイントも1日あたり20円となる。

20円×30日=600円

スワップポイントは日々変動するため計算はあくまでも参考ではあるが、1ヵ月あたり600円のインカムゲインが得られることになる。

インカムゲインを目的とした取引でも「レバレッジ」をかけてハイリターンを狙うことは可能だ。

例2)

1ドル100円の時に、自己資金10万円をすべてドルに変えると「1,000ドル」になる。

ここに10倍のレバレッジをかけ、「10,000ドル(100万円)」を元手として運用する。

1日で得られるスワップポイントは1Lot(1万ドル)あたり200円なので、200×30日=6,000円の利益が発生することになる。

分かりやすいよう「米ドルと円」という通貨ペアを例に解説したが、通貨ペアによっては1日当たり350円以上の高スワップが得られるものもある。

外貨預金の利息よりも毎日コツコツと貯まっていく感覚は、運用のモチベーションにつながるだろう。

また、普段はスワップポイントを目的に運用をしながら、タイミングを見てキャピタルゲインを狙った売買をするのもOKである。

「通貨の価値が変わる」とは?

キャピタルゲイン・インカムゲインどちらを狙うにしても、「通貨の価値」に動きがあることでFX取引は利益が生まれる。

今日は1ドル130円、昨日は1ドル135円…といったように、通貨の価値は日々変動する。

これは、円やドルが「変動相場制」だからだ。

変動相場制の場合、為替レートは”市場におけるその通貨の需要と供給のバランス”によって決定する。

通貨の需要に影響を与える事項
  • その国の景気
  • 株価
  • 貿易収入の多さ
  • GDPの伸び率
  • 資源(石油、小麦など)の価格変動
  • 国政の安定性
  • その国の金融政策

このように通貨の需要に影響を与える事項は様々あるが、まずは大前提として「通貨の価値は常に変動している」ことを理解し、その通貨の需要が高くなれば価値が高まる、その通貨の需要が低くなれば、価値が下がるという為替の基本的な動きを覚えておくとよいだろう。

では、実際に通貨の価値はどのくらいの動きがあるのだろうか。

【ドル円相場】2024年9月20日

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始値142.60
高値142.90
安値141.75
前日終値142.50
年初来高値161.94
年初来安値139.59
出典:日本経済新聞「世界の市場 ドル円相場」

このように日々値動きはあるものの、数百円といった大幅な動きはない。

だからこそ、レバレッジをかけて元手を何倍にも増やしながら利益を得られるFXが選ばれているのだ。

たとえ数円の値動きであっても、元手が大きければその分大きなリターンが得られるだろう。

FX取引におけるリスク

FX取引は、手軽に始められる資産運用方法であり、世界中で多くの人が利用している。

それでも、金融取引である以上は「確実に利益が出る」と断言することはできない。

FX取引を始める人は、発生する可能性のあるリスクについてもしっかりと理解し、のめりこみすぎないよう注意してトレードを楽しんでほしい。

FX取引における3つのリスクを解説する。

為替や金利の変動

「為替や金利の変動リスク」とは、保有している資産の価値が下がることで利益ではなく損失を生み出す可能性があるという意味である。

FXは、為替差益や金利の差など”2つの通貨の差”で利益を生む資産運用方法だ。

投資家にとってプラスとなる差がある以上、逆方向に為替や金利が変動すれば「マイナスとなる差」が生まれることを理解する必要がある。

  • 投資家にとってプラスの差
    • 1ドル100円の時に買い、1ドル120円になったら売却
  • 投資家にとってマイナスの差
    • 1ドル100円の時に買い、1ドルが95円、90円と価値が下落

「「通貨の価値が変わる」とは?」でもふれたように、為替や金利の変動には様々な不確定要素が大きく影響してくるため、正確な予測は不可能だ。

値動きや価値の差によって利益を得るというFXの性質上、期待に反する動き方をした場合に損失が発生する点は肝に銘じておきたい。

ロスカットや証拠金維持率の低下

ロスカットや証拠金維持率の低下リスクについて解説する前に、まずは2つの用語についておさらいする。

ロスカットとは

FX口座全体の証拠金維持率が50%(会社毎に相違あり)を下回った場合、FX提供会社が強制的に全てのポジションを自動決済する仕組み

証拠金維持率とは

取引に必要な証拠金(元手)に対する純資産の割合のこと。

証拠金(元手)・含み損益・レート・現在かけているレバレッジなどを計算し、取引できる最低金額に対して現在FX取引に使えるお金がどのくらいの割合であるのかを示す。

  • 維持率が100%を超えている
    • 利益が出ている
  • 維持率が100%を切っている
    • 損失が出ている、と考えると分かりやすい。

FXでは「ロスカット」という仕組みが設けられており、証拠金維持率が一定ラインを下回ると自動的に決済が行われてしまう。

例)

1ドルを100円で購入・1ドル120円になったら売ろうと思っていたが、なかなかそこまで値上がりせず、逆に1ドル98円、94円とどんどん値下がりしてしまった。

もう少し粘って、ドルの価値が上がるのを待ちたかったがロスカットとなり「1ドル94円」で自動決済となった。

ロスカットは、証拠金維持率が一定の水準を下回ったときの「安全措置」として行われる。

具体的に何パーセントを基準としているかは各FX提供会社によって異なるが、50%~100%に定められていることが一般的だ。

制度自体は投資家を大きな損失から守るために存在するものだが、ロスカットや証拠金維持率を知らずに取引してしまうと、予期せぬタイミングで強制的に取引が終了してしまう。

計算など少し難しく感じる部分ではあるが、シミュレーターなども活用しながら理解を深めて運用に臨んでほしい部分である。

スリッページ

スリッページとは、「注文時」と「注文確定時」のレートに生じる価格のズレのことである。

投資家が注文確定ボタンをおしてからFX提供会社のサーバーに情報が到着し処理が完了するまで、わずかな時間ではあるもののタイムラグが生じる。

為替相場は常に変動しており、このタイムラグ中にレートが動くことで発生する”ズレ”のことをスリッページと呼ぶのだ。

スリッページが発生すると、想定していた通りの取引ができなくなるリスクがある。

もちろんズレが投資家にとって良い方向に発生するときもあるため、一概に「悪いこと」だと言い切ることもできないが、不安要素は少しでも減らしておくことが実りのある投資には欠かせない。

注文量が多い・秒単位での変動で売り買いを狙うといった手法は、スリッページの影響を大きく受けやすい。

自宅のインターネット環境の見直しはもちろん、相場の変動が大きい時期を避けるなど、投資家側が注意意識を十分に持つことも求められる。

FX取引の流れ

実際にFX取引を始めるまでの流れと、取引の仕方は4つのステップで進んでいく。

  • FX口座を選ぶ
  • 口座を開設する
  • 通貨ペアを選び、証拠金を入金する
  • 売買注文を実行する

それぞれのフェーズで重要となるポイントや注意点などを、詳しく解説する。

①FX口座を選ぶ

FX投資を始めるにあたって、まずは取引に使用するFX口座を開設する必要がある。

数あるFX提供会社の中から、「ここで口座を作って取引してみよう」と思えるところを選ぶことからスタートする。

FX提供会社の選び方にはいくつかのポイントがある。

  • 取り扱い通貨の種類
  • 手数料
  • 取引の最小通貨数
  • スワップポイントの額
  • キャンペーン

同じ「米ドル/円」という取引であっても、FX提供会社ごとに様々な点で違いがある。

また、マイナーな通貨ペアを選びたい時には、取り扱いの有無も重要なポイントだ。

ここで「FX口座は複数持つことができる」という点も頭にいれておくと良い。

利用者数が多く人気の投資方法である「NISA」は、1人あたり1つのNISA口座しか持つことができない。

そのため、NISA会社(金融機関)選びを慎重に行う必要がある。

もちろん、口座開設後で別の金融機関で口座を作り直すこともできるが、解約届等々手続きに手間と時間がかかる。

一方でFX口座についてはそのような制限は一切ない。

極端な話だが、気になったFX提供会社に片っ端から申し込み、実際に運用してみた使用感でメイン口座を決めていくという方法でも問題ないだろう。

②口座を開設する

気になるFX提供会社が見つかったら、口座開設の申し込みへと進む。

ここでのポイントは「口座開設審査」だ。

FXに限った話ではないが、金融機関で口座を開設する際には審査を避けて通れない。

審査に通過して初めて口座が開設できるのだ。

主な審査項目は以下の通りである。

FX口座開設審査 申請項目例
  • 本人に関する情報
    • 氏名、生年月日、住所、国籍
  • 勤務先に関する情報
    • 職業、年収、会社名、勤続年数
  • 財務に関する情報
    • 金融資産(預金、証券、債権、財形貯蓄、定期預金などの合計)、投資予定金額
  • その他
    • FX取引の目的、FX取引の経験、投資の経験

申し込むFX提供会社によって多少の差はあるが、上記のような内容を申告する必要がある。加えて、運転免許証や保険証といった本人確認書類の提出も必要だ。

基本的には、第三者によるなりすましや口座の悪用といったトラブルを防ぐために審査が行われている。

加えて、資産と投資資金・年齢と収入といった金銭面のバランスを見て、要らぬ金銭トラブルを起こさないよう抑止的な意味合いも含めて審査が進められているものと推察される。

年収が高いから審査に落ちない、職種が安定しているから審査は絶対通るといったことはない。

実際、大学生や専業主婦でも問題なく口座開設できていることなどから、バランスが最も重要なポイントとなるのだろう。

審査は、申し込み後1日~2日程度で結果の連絡がくるのが一般的だ。

近年では郵送物のやり取りは撤廃され、WEB簡潔型のFX提供会社が増えてきており、申し込みからスピード感を持って審査・口座開設と進むことができるようになっている。

③通貨ペアを選び、証拠金を入金する

無事に口座開設が済んだら、実際にどの通貨ペアでFX取引をするかを考えていくフェーズに入る。

FXは2種の通貨を使った取引となるが、2つの通貨の組み合わせのことを「通貨ペア」と呼ぶ。

日本に住んでいる以上、「円を売って別の通貨を買う」という取引が最もスタンダードだ。

この場合には、「どの国の通貨を買おうか」を選ぶだけでOKである。

ここからステップアップすると、”日本円以外の2国間通貨の売り買いをする”ということもできる。

「メキシコペソ/米ドル」という取引をしたい場合には、元手となる日本円を全て米ドルに変えてから、メキシコペソ買い米ドル売りの通貨ペアを選べばよいのだ。

キャピタルゲイン、インカムゲインどちらの収益を狙うにしても、この通貨ペア選びがFX取引の最も重要なポイントだ。

情勢や為替相場はもちろん、自分がどのようなスタイルでFXをしていきたいか(短時間でサクッとor手堅くコツコツ など…)も考えながら、じっくりと通貨ペアを選んでほしい。

④売買注文を実行する

取引に使う通貨ペアを決めたら、いよいよ売買注文を実行し運用へと移っていく。

まずは、売買注文時に大切になる用語の意味を紹介する。

  • Lot
    • 取引する通貨量の単位 一般的には「1Lot=10,000通貨」
  • ポジション
    • 通貨ペアの保有の仕方 売り買いの内容だと考えると分かりやすい

FX口座に入金したお金を元に、「どの通貨ペアを何Lot、どのポジションで注文するか」を入力して注文実行となる。

レバレッジをかけるかどうかも、ここで入力する。

  • 通貨ペア
    • 米ドル/日本円
  • Lot
    • 2Lot
  • ポジション
    • 日本円の売りポジション
  • レバレッジ
    • 0倍

注意したいのは、「Lotは買う側の通貨が10,000通貨」という意味である点だ。

例の場合、1Lot=10,000ドルという事になる。1ドルが100円だとしたら「1Lot=100万円」となり、例の場合では2Lotなので200万円が必要になる。

日本のFX提供会社の多くは1Lotを10,000通貨としているが、0.1Lot(1,000通貨)から取引ができる所も多い。

また、元手は少なくしておいてレバレッジをかけて1Lotにするという手もある。

どのような注文にするか悩ましい部分ではあるが、各社が提供しているFXのシミュレーターなども活用しながら検討してほしい。

FXとは?基礎をしっかり身につけてFX取引をはじめよう

当記事では、FX(外国為替証拠金取引)について解説した。

FXとは、異なる通貨を売買することで利益を得る金融取引で、世界的にも多くのトレーダーが利用している有名な投資方法である。

記事のポイント

スクロールできます
FXの概要2つの通貨を売買し為替レートの変動で利益を得る金融取引
土日を除いて、ほぼ24時間取引が可能
世界的にもメジャーな投資術
レバレッジとは自己資金を担保に大きな金額の取引ができるFXの仕組み
※多くのトレーダーはレバレッジを使って取引している
FX取引で得られる2つの利益キャピタルゲイン
変動する通貨価値の差で得た利益
インカムゲイン
通貨間の金利差で得られる差益
FXの持つリスク為替や金利の変動
ロスカットや証拠金維持率の低下
スリッページ
取引までの流れ①FX口座を選ぶ
②口座を開設する
③通貨ペアを選び、証拠金を入金する
④売買注文を実行する

FXは数千円前後の少額からスタートできる、気軽な金融取引だ。

慣れてきたら自己資金を増やしたりレバレッジを利用するなどして、ハイリターンを狙ってみるのも良いだろう。

取引全体の流れやリスクを十分に理解し、慎重に無理のない範囲で進めることが後悔のない取引の鍵である。

記事内でもふれたように、FXの口座は1人で複数個保有することが可能。

NISA口座のように、どこの金融機関を選ぶかを過度に心配する必要はない。

まずは信頼できると感じる金融機関でFX口座を開設し、シミュレーションや模擬トレードなどを使いながら感覚を掴んでいくと良いだろう。

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