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【2024年6月調査】50代の資産運用に関するアンケート調査

アドバイザーナビ株式会社(本社:東京都中央区日本橋兜町8-1、代表取締役社長:平行秀)は、ユーザーの実体験を元にした資産運用や保険など、金融の様々なカテゴリーにおける情報を発信するサイトを運営しています。本記事では、2024年6月に行った50代の資産運用に関する調査結果をご紹介いたします。

調査会社:アドバイザーナビ株式会社

調査方法:インターネットによるアンケート調査

調査期間:2024年6月24日 〜 2024年7月8日

調査母集団:171人

アンケート回答者の詳細データ:末尾に記載

アンケートサマリー

  • 50代が資産運用を始めた理由は「老後資金を貯めるため」が77.8%で最多であった。その他にも、「日々の生活費の足しにするため(32.7%)」、「もともと興味があったから(29.2%)」、「欲しいものを買う資金を貯めるため(12.9%)」などの意見が集まり、50代が様々なきっかけで運用を始めていることがわかった。
  • 50代の運用経験は「5年以上」が53.8%で最も多いが、「1年未満」の初心者も15.8%おり、50代の投資家が多種多様な背景を抱えていることが読み取れる。
  • 50代の保有資産がどのくらい運用に回されているか調査したところ、全体平均は31.0%であった。20代や30代を対象に行った同アンケート結果と比較して減少していることから(20代34.3%、30代33.7%)、50代は運用額を抑えることでリスクを管理している人が多いことが考えられる。
  • 50代が主な運用先として選んでいるのは、「投資信託(63.7%)」と「株式(59.1%)」であった。他の年代と比べて、「債券(14.0%)」をポートフォリオに組み込んでいる投資家が多く、リスク回避の傾向が強いことが読み取れる。
  • 50代が運用先を選ぶ時に重視する点としては、「安定性」(73.7%)、「収益性」(66.1%)、「手数料」(40.4%)が並んだ。この結果から、50代の投資家がリスク回避しながらリターンを追求しつつ、コスト削減を図る傾向にあるといえる。
  • 50代が選ぶおすすめの運用先としては、「投資信託(46.8%)」と「株式(25.1%)」が多かった。投資信託や債券を推奨する理由としては「リスクが抑えられる(43.9%)」が多く寄せられた。また、株式は「株価が上昇し続けている会社を見つければ、安定してリターンを積み重ねられる(19.9%)」という理由でおすすめされており、運用経験を積んで会社を見極める目を養ってきた投資家が多いことが伺える。
目次

50代の運用経験に関するアンケート

まずは、50代が資産運用を始めた理由と運用歴に関するアンケート結果について取り上げる。

資産運用を始めたきっかけは何ですか?

アンケートによれば、50代が資産運用を始めた理由として最も多かったのは「老後資金を貯めるため77.8%)」であり、次点で「日々の生活費の足しにするため32.7%)」が挙げられた。

また、「もともと興味があったから(29.2%)」「欲しいものを買う資金を貯めるため(12.9%)」という回答者も一定数いて、50代の運用のきっかけが多種多様なことが伺える。

全体を通して、多くの50代がこれから必要となる費用を貯める手段として資産運用を始めていることが読み取れる。

資産運用の経験はどれくらいですか?

アンケートによれば、最も多い回答は「5年以上53.8%)」であり、「1年以上3年未満18.1%)」「1年未満(15.8%)」が続く形となった。

5年以上と答えた回答者が過半数を超えており、50代にとって、投資が資産形成に欠かせない手段となっていることがわかった。

一方で、運用経験が1年未満の回答者も一定数いることから、50代から資産運用を始めても決して遅くはないといえるだろう。

このように、50代は経験豊富な投資家を中心に、様々な運用経験を持つ投資家が個々のニーズや目的に応じて資産運用に取り組んでいると考えられる。

50代の保有資産に関するアンケート

続いて、50代の保有資産における運用資産の割合や投資先、ポートフォリオに関するアンケート結果について取り上げる。

保有資産における運用資産の割合を教えてください。

アンケートによれば、50代の保有資産に占める運用資産の割合は、「20%未満36.3%)」および「20%〜40%台32.7%)」が全体の60%以上を占める結果となった。

また、全体平均は約31.1%であり、20代30代を対象に行った同アンケート結果と比べて運用割合が減少していることがわかった。(20代の保有資産に占める運用資産の割合の全体平均は34.3%、30代は33.7%であった。)

この結果から、50代は若年層と比較してリスク回避傾向が強いことが考えられる。投資割合を減らせば、万が一損失が出たとしても全体の保有資産に与える影響を最小限に抑えることができるからだ。老後が近づく50代では、損失を出さないことを最優先に考える人が増えていくのだろう。

アンケート結果から、50代には無理のない範囲で資産運用を行っている人が多いことがわかった。ただ、中には運用割合を50%以上にしている回答者もおり、個人のリスク許容度や生活状況によって運用姿勢が変化することも読み取れる。

なお、手元の資産を具体的にいくら残せばいいのか、気になった方は以下のコラムも参考にしてみるといいだろう。

どの資産クラスで運用していますか?

アンケートによれば、50代は、「投資信託63.7%)」と「株式59.1%)」を中心に資産運用を行っていることが明らかになった。これら2種類の資産クラスは、どの年代でも共通して人気が高い商品であり、初心者から経験者まで様々なニーズを満たしているといえる

ただ、今回の結果で注目すべきなのは、ローリスク・ローリターンの「債券14.0%)」が3位に来ている点だ。20代30代および40代を対象にした同アンケートでは、ハイリスク・ハイリターンの「FX」がいずれも3位になっており、債券を運用していると答えた投資家の割合は低かった。

このことから、年齢を重ねた50代の投資家がリスクを抑えることを最優先に考えていることが読み取れる。限られた期間で老後資金を形成するため、資産運用を慎重に進めているのだろう。

現在の運用ポートフォリオ(資産クラスの割合)を教えてください。

アンケートによれば、50代は保有資産を様々な資産クラスに分散して運用していることが読み取れる。

50代のポートフォリオの中心となっているのは「投資信託」と「株式」で、それぞれ63.7%60.2%の回答者が何らかの形で組み込んでいる。例えば、ある回答者は、以下のように投資信託をベースにバランスの良いポートフォリオを構成している。

ただ、これら2種類の資産クラス以外で運用している50代も当然ながら存在する。以下のように、固定収入が得られる不動産と必要な時に現金を引き出しやすい外貨預金を活用し、高いリターンとリスクヘッジを両立させるポートフォリオがその一例だ。

また、以下のように、債券を中心とするリスク回避型のポートフォリオを構成している50代もいた。

これらのデータから、50代は投資信託と株式に重点を置きつつ、リスク分散を意識してポートフォリオを組む傾向があると読み取れる。

50代の運用先の選定基準に関するアンケート

最後に、50代が運用先を選ぶ基準やおすすめの資産クラス、推奨する理由に関するアンケート結果について取り上げる。

あなたが運用先を選ぶ基準を教えてください。(複数回答可) 

アンケートによれば、50代が運用先を選ぶ際に最も重視する要素は「安定性リスク)」であり、73.7%の回答者が選択している。

また、「収益性期待リターン)」も66.1%の回答者が重要視しており、リスク回避とリターンの追求を徹底する50代の傾向が伺える。

さらに、「手数料」を意識する人も40.4%と一定数いることから、50代がリスクとリターンのバランスを重視しつつ、コストの削減も重視していることが読み取れる。

あなたが思う、50代におすすめの運用先はどれですか?

アンケートによれば、50代におすすめの運用先としては「投資信託46.8%)」と「株式25.1%)」が多くの支持を獲得する結果となった。これらの資産クラスが選ばれる理由は、安定性や収益性の高さにあると考えられる。

なお、50代におすすめしたい投資信託については以下の記事でまとめられているので、具体的な銘柄が気になった方は参考にしてほしい。

一方、20代30代を対象に行った同アンケート結果と比較すると、20代では62.8%、30代も58.2%の回答者が投資信託を推奨しており、50代の回答結果がばらけていることがわかる。

また、先述したアンケート結果から50代には運用経験が5年以上のベテランが多いことがわかっている。これらのことから、自身の運用経験を基に、投資信託や株式以外の運用手法を推奨する回答者が多いと考えられる。

運用先としておすすめの理由を教えてください。

アンケートによれば、50代が投資信託や債券を推奨する理由としては、「リスクが抑えられる43.9%)」が多く寄せられた。

具体的には、「インデックスファンドは価格変動が少ないので、損失も抑えられる」「債券は償還日まで待つことで最低でも額面価格が戻ってくるため、無理なく運用しやすい」といった意見が見られた。

また、投資信託のおすすめ理由として、「長期・分散・積立投資がしやすい33.9%)」ことを挙げた50代も多く、「15〜20年間積立をすれば、老後資金を十分準備できる」という意見が目立った。

株式については、「株価が上昇し続けている会社を見つければ、安定してリターンを積み重ねられる19.9%)」ことを理由に挙げた回答者が多かった。経営が安定している大企業の株を長期保有することで、価格の変動リスクを緩和しつつ、利益を上げていけるという意見が多く寄せられた。

さらに、「ETFや外貨預金は換金性が高く、すぐに現金を引き出せる(3.5%)」という意見もあった。これは、何かあった時に備えて現金を手元に置いておきたいと考える50代が一定数いることを示唆している。

アンケート結果から、50代はリスク管理と資産形成のバランスを取りやすい方法を推奨する傾向にあるといえるだろう。

今回のアンケートを通じて

今回のアンケートを通じて、50代の資産運用における傾向と考え方が明確になった。

多くの50代は、リスクを回避しつつ確実に資産を増やせるようにポートフォリオを構成しており、特に投資信託と株式が人気を集めている。

投資信託は、リスク管理がしやすく、安定的にリターンを積み重ねやすい点が主に評価されている。また、株式は長期成長が見込める企業を選ぶことで、市場変動リスクを緩和しつつリターンを追求できるという理由で多くの50代から選ばれている。

これらの結果から、50代の投資家は徹底的にリスクを回避する傾向にあり、近い将来の老後生活に向けて資産形成を堅実に行っていることが伺える。

アンケート回答者の詳細データ

回答者の性別

回答者の年齢

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