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【2024年6月調査】30代の資産運用に関するアンケート調査

アドバイザーナビ株式会社(本社:東京都中央区日本橋兜町8-1、代表取締役社長:平行秀)は、ユーザーの実体験を元にした資産運用や保険など、金融の様々なカテゴリーにおける情報を発信するサイトを運営しています。本記事では、2024年6月に行った30代の資産運用に関する調査結果をご紹介いたします。

調査会社:アドバイザーナビ株式会社

調査方法:インターネットによるアンケート調査

調査期間:2024年6月24日 〜 2024年7月8日

調査母集団:194人

アンケート回答者の詳細データ:末尾に記載

アンケートサマリー

  • 30代が資産運用を始めた理由としては「老後資金を貯めるため(71.1%)」が最も多かった。「もともと興味があったから(35.1%)」「子供の教育費のため(21.6%)」を挙げた回答者も一定数おり、将来の生活を豊かにするべく、積極的に資産運用へと取り組む30代が多いことが読み取れる。
  • 30代の運用経験は「1年以上3年未満(36.6%)」、「1年未満(22.2%)」、「3年以上5年未満(20.6%)」、「5年以上(20.6%)」の順となった。この結果から、30代には初心者から経験者まで様々な投資家がいることがわかった。
  • 30代の保有資産における運用資産の割合は平均で33.76%であった。各回答者の保有割合は20%未満〜80%越えまで多様であり、資産運用に取り組む姿勢の違いが顕著に表れる結果となった。
  • 30代の主な運用先としては「投資信託(68.6%)」と「株式(58.8%)」が選ばれており、ポートフォリオもこれら2種類の資産クラスを中心に構成したものが多かった。30代が資産運用を始める際、まずは投資信託と株式を選択肢にする投資家が多いのだろう。
  • 30代が運用先を選ぶ上で重視する点には、「安定性(77.8%)」と「収益性(63.9%)」を挙げた回答者が圧倒的に多かった。この結果から、30代は資産運用において、リスクとリターンのバランスを重視する傾向があると読み取れる。
  • 40代が推奨する運用先としては「投資信託(58.2%)」が最も多く、次いで「株式(26.8%)」が挙げられた。投資信託は「長期・分散・積立投資でリターンを積み重ねやすい(40.6%)」「損失を出すリスクが抑えられる(25.0%)」などがおすすめの理由として挙げられた。また、株式投資に関しては、「配当金や株主優待を受けられる(9.4%)」「企業情報や経済状況が知れて社会勉強になる(9.4%)」などの意見があった。
目次

30代の運用経験に関するアンケート

まずは、30代が資産運用を始めた理由と運用歴に関するアンケート結果について取り上げる。

資産運用を始めたきっかけは何ですか?

アンケートによれば、30代が資産運用を始めた動機としては、「老後資金を貯めるため」が71.1%で圧倒的に多い結果となった。この結果から、退職後の生活を見据えている30代の多さが読み取れる。

厚生労働省の調査から令和4年時点で日本人男性の平均寿命は81.05歳、女性が87.09歳となっている。このデータを基にすれば、65歳で定年退職した場合は約20年分の生活費を用意する必要があり、資産運用で貯蓄を伸ばす重要性は年々高まっているといえるだろう。

また、「もともと興味があったから35.1%)」と答えている人も多く、30代の金融リテラシーの高さが伺える。さらに、「子供の教育費のため21.6%)」を挙げた回答者が一定数いることから、家庭を持ち資金を蓄える必要性が出てきた30代が、その選択肢の一つとして資産運用を始めていることが推測される。

アンケート結果から、現在や未来の生活をより豊かにするために資産運用を始めた30代が多いことがわかった。

資産運用の経験はどのくらいですか?

アンケートによれば、30代の運用経験の分布は「1年以上3年未満」が36.6%で最も多く、次いで「1年未満」が22.2%、そして「3年以上5年未満」と「5年以上」がそれぞれ20.6%で並ぶ形となった。

この結果から、30代には初心者から経験者まで様々な投資家がいることが明らかになった。

社会保障費の増大等で年金制度の存続が危ぶまれる現在の日本において、資産運用を始める30代は今後も増えていくと考えられる。

なお、30代から資産運用を始める場合には、ライフプランに応じた投資計画を立てるなどいくつか注意するべき点がある。以下の記事を参考にして、資産運用を上手に進められるようにしておこう。

30代の保有資産に関するアンケート

続いて、30代の保有資産における投資割合や運用先、ポートフォリオに関するアンケート結果について取り上げる。

保有資産における運用資産の割合を教えてください。

アンケートによれば、30代の保有資産に占める運用資産の割合は、全体平均で33.7%となった。金融広報中央委員会が公表している年代別金融資産保有額のデータを参考にすると、30代の平均金融資産保有額600万円のうち、毎月約16万8,000円が運用に回されている計算となる。

回答者の詳細な運用資産の割合について見ていくと、「20%〜40%台33.0%)」が最も多くなり、次いで「20%未満32.5%)」「50%~70%台24.7%)」が並ぶ結果となった。この分布から、運用割合を4割以下に抑えている30代が6割以上で過半数を超えていることが読み取れる。

ただ、「80%以上9.8%)」を運用に回している回答者もおり、30代の投資家にも多様な運用スタイルがあるといえるだろう。具体的には、運用額を増やしてリターンを伸ばそうとする人や、運用額を一定ラインに定めてリスク管理を行う人などがいると考えられる。

どの資産クラスで運用していますか?

アンケートによれば、30代が運用している主な資産クラスは「投資信託68.6%)」と「株式58.8%)」であった。3位の「FX」が9.8%であることを鑑みれば、2種類の運用手法の人気の高さが伺える。

プロに運用を任せられる投資信託や有名企業へ投資できる株式は、運用初心者でも手を出しやすい。一方、FXや不動産投資は、専門知識や一定の投資経験が必要なことからも、投資信託や株式に比べると敷居が高いと感じている30代が多いと考えられる。

これらの結果から、30代は分散投資を実践できてリスクを抑えられる投資信託や、自分に馴染みがある企業に投資できる株式を重視していることがわかった。

現在の運用ポートフォリオ(資産クラスの割合)を教えてください。

アンケートによれば、30代は投資信託や株式を中心に多様なポートフォリオを組み立てている傾向にあることが見えてきた。

組み方として多かったのは「投資信託のみ27.8%)」「投資信託と株式の併用20.6%)」「株式のみ13.4%)」であった。特に、「投資信託と株式の併用」では、以下のように様々な組み方が見られた。

どちらかの資産クラスに偏りがあるポートフォリオもあれば、バランスよく半分ずつで構成している30代もいる結果となった。これは、それぞれの回答者が持つ資産運用に対する考え方を如実に表しているといえるだろう。

一方で、FXや外貨預金、ETF・REITをポートフォリオに組み込んでいる30代も一定数おり、以下のように投資信託や株式以外をメインに運用しているケースも見受けられた。

これらの結果から、資産運用に取り組む姿勢次第でポートフォリオの配分割合は大きく変化することがわかった。

また、30代がポートフォリオを組む時に意識しておきたいポイントやおすすめポートフォリオ例については、以下のコラムでも詳しく解説されている。これから資産運用へ取り組もうとしている30代の方は、目を通しておくと参考になるだろう。

30代の運用先の選定基準に関するアンケート

最後に、30代が運用先を選ぶ基準やおすすめの資産クラス、推奨する理由に関するアンケート結果について取り上げる。

あなたが運用先を選ぶ基準を教えてください。(複数回答可) 

アンケートによれば、30代が運用先を選ぶ際には「安定性(リスク)」と「収益性(期待リターン)」を重視する声が多く、それぞれ77.8%63.9%の回答者が選択している。

この結果から、30代はリスクとリターンのバランスを取りながら資産運用を行っている傾向があると読み取れる。

また、「手数料37.2%)」や「投資期間17.5%)」、「流動性(換金しやすさ)12.9%)」を重視する回答者も、一定数いた。これは、30代が様々な点に着目して運用を行っていることを示している。

全体を通じて、30代は大きな失敗をしないように運用先を選んでいるといえるだろう。

あなたが思う、30代におすすめの運用先はどれですか?

アンケートによれば、30代に最も推奨される運用先は「投資信託」であり、回答者の58.2%がおすすめしている。次いで、「株式」が26.8%の回答者から支持を得ており、2つの運用手法の人気の高さが伺える。

投資信託が推奨される理由としては、分散投資が簡単に行えてプロに運用を任せられる点が評価されていると考えられる。また、株式投資は、成長性の高い企業を見つけられれば大きなリターンが狙えるため、運用に慣れてきた30代のニーズを満たしていると推測される。

他の資産クラスとしては、「不動産」と「外貨預金」を推す回答者がそれぞれ3.1%となっている。ただ、流動性の低さ為替相場を読むことの難しさから、これらの意見は少数派となっている可能性が高い。

これらの結果から、30代が資産運用を始める際は、投資信託や株式を優先して選ぶと良いといえるだろう。

運用先としておすすめの理由を教えてください。

アンケートによれば、投資信託をおすすめする理由として「長期・分散・積立投資がしやすく、安定的に利益を積み重ねられる」点を挙げた回答者が40.6%で最も多かった。同時に、「損しにくい25.0%)」「運用する時間がなくても始めやすい22.9%)」「少額で運用を始めやすい14.1%)」と回答した30代も多かった。

具体的には、「忙しくて投資に時間をかけられなくても、長期積立投資でリターンを得やすい」「少額でコツコツ運用できるため、損失を出すリスクを抑えられる」といった声が多く寄せられた。家族の生活を守るために大きなリスクを背負えない30代にとって、投資信託は最適な資産クラスといえるだろう。

一方で、株式を推奨する理由としては、「期待リターン値が高い10.4%)」「配当金や株主優待を受けられる9.4%)」「企業情報や経済状況が知れて社会勉強になる9.4%)」が主に挙げられた。特に、投資で失敗してもリターンを取り返す時間のある30代にとって、日々の生活に役立つ情報を学びつつ高いリターンも望める株式投資はうってつけの運用手法なのだ。

アンケート結果から、長期目線で安定運用するのに投資信託を、リターンを追求しつつ運用経験を積むのに株式投資を推奨する30代が多いことがわかった。

今回のアンケートを通じて

今回のアンケートを通じて、多くの30代が将来への備えとして資産運用に取り組み、運用時はリスクとリターンのバランスを重視する傾向が強いことがわかった。

資産運用を始めたきっかけには「老後資金を貯めるため」「興味があったから」「子供の教育費のため」などが挙がり、より安定した将来を築こうとしていることが読み取れる。

また、運用先としては投資信託と株式が特に人気を集めており、長期・分散・積立投資を実践しつつ、高いリターンを狙っていく姿勢が伺える。

30代が資産運用をする際は、投資信託や株式を中心に様々な運用手法を試しながら、長期運用でリスクを抑えつつ、リターンを伸ばしていくと良いだろう。

アンケート回答者の詳細データ

回答者の性別

回答者の年齢

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