アドバイザーナビ株式会社(本社:東京都中央区日本橋兜町8-1、代表取締役社長:平行秀)は、ユーザーの実体験を元にした資産運用や保険、FXなど、金融の様々なカテゴリーにおける情報を発信するサイトを運営しています。本記事では、2024年6月に行った野村證券の評判に関する調査結果をご紹介いたします。
調査会社:アドバイザーナビ株式会社
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2024年6月24日 〜 2024年7月8日
調査母集団:125人
アンケート回答者の詳細データ:末尾に記載
アンケートサマリー
- 野村證券を現在も利用しているのは回答者の83.2%で、その内の36.5%が同証券をメイン口座として利用している。これにより、野村證券が投資家のメイン口座としての地位を確立しきれていない現状が読み取れる。
- 野村證券での取引をやめた理由としては「手数料が高かった(33.3%)」が最も多く寄せられた。また、「不要な勧誘が多かった(19.0%)」「担当者との相性が悪かった(14.3%)」という意見もあり、これらの不満に対しては早急な対応が必要である。
- 野村證券の5段階評価は、中間評価の3点と高評価の4点をつけた回答者の割合が合計で76.8%となっており、同証券が一定の評価を得ていることがわかった。ただ、最高評価の5点をつけた割合がわずか8.8%となっており、サービス全体に改善の余地が残されていることが伺える。
- 野村證券の良い点としては、「サポートの手厚さ(56.5%)」と「大手ならではの安心感(42.5%)」の2つが多くのユーザーから寄せられた。また、「取扱銘柄の多さ(22.6%)」、「IPOへの申し込みやすさ(16.1%)」などの点も高く評価されている。
- 野村證券の改善点としては、「手数料が高い(54.0%)」が圧倒的多数の回答者から挙げられた。さらに、「新NISAで取引できる銘柄数が少ない(16.1%)」や「担当者からの勧誘がしつこい(13.7%)」などを指摘する声も多く、野村證券はこれらの課題解消に取り組む必要があるだろう。
野村證券の利用歴に関するアンケート
まずは、現時点で野村證券を利用しているか、メイン口座として使っているか、および現在野村證券で取引しなくなった理由に関するアンケート結果から取り上げる。
現在野村證券の口座で取引をしていますか?
アンケートによれば、現在も野村證券で取引を行っているのは回答者の83.2%であった。
このデータから、回答者の多くが継続的に野村證券のサービスを活用しており、同証券が提供するサービスや投資環境に一定の信頼と満足感があることが読み取れる。
ただ、残りの16.8%のユーザーは同証券での取引をやめており、これらの投資家から理由を聞き取ってサービスに反映させれば、野村證券の評判はさらに盤石のものとなるだろう。
現在野村證券をメインの投資口座として利用していますか?
アンケートによれば、野村證券で取引している回答者のうち、同証券をメイン口座として利用している投資家の割合は36.5%であった。
一方63.5%の利用者は他証券を主な取引口座としており、野村證券がメイン口座としての地位を確立しきれていないことを示唆している。
アンケート結果から、野村證券には顧客のニーズを満たすサービス提供が求められているといえるだろう。
野村證券で取引しなくなった理由は何ですか?
アンケートによれば、取引をやめた理由としては「手数料が高い(33.3%)」が最も多かった。
また、「不要な勧誘がしつこかった(19.0%)」「担当者との相性が悪かった(14.3%)」など、営業員の対応に対する不満の声も一定数寄せられた。具体的には、「オンラインセミナーへの勧誘が多すぎた」「金融資産を持っていない顧客への担当者の態度が悪すぎた」など、必ずしも顧客目線とはいえない提案や対応を批判する意見が目立った。
野村證券は、これらのフィードバックを基に、「手数料の見直し」や「誠実な顧客対応の徹底」といった施策を実行する必要があるだろう。
野村證券の評価に関するアンケート
続いて、野村證券の5段階評価、良い点や改善してほしい点に関するアンケート結果について取り上げる。
野村證券を5段階で評価してください。
アンケートによれば、野村證券の評価は概ね良好ではあるものの、サービス品質をより向上させる余地があることがわかった。
具体的には、中間評価の「3」と高評価の「4」をつけた回答者の割合がともに38.4%であり、7割以上のユーザーが同証券にある程度満足していることが読み取れる。
ただ、最高評価の「5」をつけた回答者はわずか8.8%であり、野村證券に求められるサービス水準の高さも伺える。
野村證券はこの結果を真摯に受け止め、要望に応える形でサービスの質を高めていくことが必要となるだろう。
野村證券の良いところを教えてください。
アンケートによれば、顧客が評価している主な点は、「サポートの手厚さ(56.5%)」と「大手ならではの安心感(42.5%)」であった。
中には、「オンラインと対面の両方でサポートが受けられる」「土日や祝日にコールセンターへ電話しても対応してくれる」「老舗の証券会社として長年付き合いがあり、信頼がおける」といった意見が見られた。
また、「取扱銘柄の多さ(22.6%)」や「優秀な担当者の多さ(16.1%)」、「IPOへの申し込みやすさ(16.1%)」も多くのユーザーから挙げられている。具体的には、「外国株式の種類が多い」「担当者が顧客に合った銘柄を的確に紹介してくれる」「IPOの応募時に前受金が不要で気軽に申し込める」などがユーザーから好評を得ていた。
これらの意見から、多くの利用者が野村證券のサポート品質と豊富な商品ラインナップを評価していることがわかった。
なお、以下の記事では数ある商品の中で人気トップ3の投資信託について詳しく解説している。現在野村證券を利用する投資家から人気を集めているのがどの商品なのか。ぜひチェックしてみてほしい。
野村證券の改善してほしいところを教えてください。
アンケートによれば、「手数料が高い(54.0%)」を不満に挙げた回答者が圧倒的多数を占める結果となった。中でも「手数料をネット証券と同水準にしてもらいたい」といった要望が多く見られた。
それに加えて、「新NISAの取扱銘柄が少ない(16.1%)」や「担当者からの勧誘がしつこい(13.7%)」、「野村ポイントを投資に活用しにくい(10.5%)」といった不満が寄せられている。
具体的には、「電話営業が多すぎるので減らして欲しい」、「ポイントによる積立投資を行えるようにしてほしい」などの意見をあげる回答者が多かった。
また、「保有資産の少ない小口投資家にもIPOが当たるようにして欲しい」といった、マス層(※)やアッパーマス層(※)と思われる投資家からの意見も目立った。
野村證券は、これらのフィードバックを基に、サービスを改善して顧客満足度を向上させる必要がある。具体的には、「手数料の改定」や「新NISAに対応している銘柄数の拡張」、「ポイント投資の実装」といった施策が重要となるだろう。
※マス層・・・保有する金融資産が3,000万円未満の世帯を指した言葉
アッパーマス層・・・保有する金融資産が3,000万円〜5,000万円未満の世帯を指した言葉
詳細は野村総合研究所の記事を参照
今回のアンケートを通じて
今回のアンケートを通じて、野村證券が一定の評価を受けているものの、サービスに改善の余地が残されていることが明らかになった。
野村證券を5段階評価してもらったところ、3点と4点をつけた回答者は合計で76.8%であった。一方、5点をつけたユーザーはわずか8.8%となり、投資家のニーズを満たしきれていないことが伺える。
特に、手数料の高さや新NISAの取扱銘柄の少なさ、担当者からの過度な勧誘は、顧客満足度を著しく下げている要因となっている。
サポートの手厚さや大手証券ならではの安心感を評価する声も多いものの、上記の不満については速やかな改善策の実行が必要だ。
これらの不満点が解消されれば、野村證券の顧客基盤は強化され、会社の評判も高まっていくであろう。