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【2024年6月調査】60代の資産運用に関するアンケート調査

アドバイザーナビ株式会社(本社:東京都中央区日本橋兜町8-1、代表取締役社長:平行秀)は、ユーザーの実体験を元にした資産運用や保険など、金融の様々なカテゴリーにおける情報を発信するサイトを運営しています。本記事では、2024年6月に行った60代の資産運用に関する調査結果をご紹介いたします。

調査会社:アドバイザーナビ株式会社

調査方法:インターネットによるアンケート調査

調査期間:2024年6月24日 〜 2024年7月8日

調査母集団:57人

アンケート回答者の詳細データ:末尾に記載

アンケートサマリー

  • 60代が資産運用を始めた理由としては「老後資金を貯めるため」が59.6%で最も多かった。また、「日々の生活費の足しにするため(32.7%)」「もともと興味があったから(31.6%)」を挙げた回答者も一定数いたことから、投資を始めた理由が個人の生活背景や経済状況によってさまざまであることが示唆されている。
  • 60代の運用経験で最も多いのは「5年以上」で47.4%だったが、次いで「1年未満」が22.8%と投資を始めたばかりという人も少なくないことがわかった。この結果から、退職金をきっかけに運用を始める人が一定数いることが推測される。
  • 60代の保有資産がどのくらい運用に回されているか調査したところ、「20%未満(47.4%)」と「20%〜40%台(36.8%)」が大半を占める形となった。また、「80%以上(1.8%)」と答えた投資家が極端に少ないことから、多くの60代がリスク回避傾向にあり、資産の大部分を現預金などリスクの低い資産で保有していることが明らかとなった。
  • 60代が運用先として選んでいるのは、「株式(57.9%)」と「投資信託(52.6%)」が圧倒的に多かった。他の年代と比較して株式の保有率が高くなっており、これまでの投資経験を活かした運用を行う60代が多いことが推測される。
  • 60代が運用先を選ぶ時に重視する点としては、「安定性(80.7%)」「収益性(54.4%)」「手数料(33.3%)」が挙げられた。このことから、資産を減らさないように安全な運用を心がけている投資家が多いことが伺える。
  • 60代が選ぶおすすめの運用先は、「投資信託(40.4%)」と「株式(31.6%)」が支持を集める結果となった。投資信託を推奨する理由には「リスクを抑えられる」点が多くの回答者から挙げられ、株式についても「安定している会社を見極められれば、むしろ低リスクで運用できる」という意見が見られた。
目次

60代の運用経験に関するアンケート

まずは、60代が資産運用を始めた理由と運用歴に関するアンケート結果について取り上げる。

資産運用を始めたきっかけは何ですか?

アンケートによれば、60代が資産運用を始めた理由として最も多かったのは「老後資金を貯めるため59.6%)」であった。

次点が「日々の生活費の足しにするため32.7%)」となっており、自身の生活を守るために投資に取り組み始めた60代が多いことが読み取れる

また、「もともと興味があったから31.6%)」を理由に挙げている投資家も一定数いることから、退職して時間に余裕のできた60代が資産運用を始めているとも推測される。

これらのデータは、60代が投資を始めた動機が多岐にわたり、個々の生活背景や経済状況と密接に関連していることを示している。

資産運用の経験はどれくらいですか?

アンケートによれば、最も多い回答は「5年以上47.4%)」であり、「1年未満22.8%)」「1年以上3年未満(19.3%)」が続く形となった。

この結果から、60代には運用経験が豊富な投資家が多いことが読み取れる。

一方で、「投資経験が3年未満」の回答者も全体の40%以上を占めており、最近になって投資を始めた人の割合も少なくないことがわかる。60代で資産運用を始めることは決して遅くはないのだ。

このことから、60代は様々な運用経験を持つ投資家が、個々のニーズや目的に応じて資産運用に取り組んでいると考えられる。

60代の保有資産に関するアンケート

続いて、60代の保有資産における運用資産の割合や投資先、ポートフォリオに関するアンケート結果について取り上げる。

保有資産における運用資産の割合を教えてください。

アンケートによれば、60代の保有資産に占める運用資産の割合は、「20%未満47.4%)」および「20%〜40%台36.8%)」が全体の80%を超える結果となった。

また、「80%以上」と答えた投資家がわずか1.8%しかいないことから、60代は徹底的にリスクを回避する傾向にあることが読み取れる。

60代は退職等で収入が減ることが一般的であり、資産運用で損失を出してしまうと、家賃や食費等生活に欠かせない費用を払えなくなる可能性が出てくる。

こうした理由から、投資割合を減らして安全に資産運用を行っている60代が多いと考えられる。

どの資産クラスで運用していますか?

アンケートによれば、60代は、「株式57.9%)」と「投資信託52.6%)」を中心に資産運用を行っていることが明らかになった。

注目すべきは、20代から50代を対象に行った各アンケート結果で人気の高かった「投資信託」と「株式」の順位が入れ替わっている点である。

この理由としては、「若年層よりも株主優待や配当金を目的に株を運用する人が多い」ことや、「これまでの投資経験を活かし自分のスタイルで投資をしたい人が多い」ことが考えられるだろう。

また、「債券15.8%)」や「FX14.0%)」を選んでいる60代も一定数おり、個々のリスク許容度や運用目標に合わせて様々なポートフォリオが構成されていることも伺える。

現在の運用ポートフォリオ(資産クラスの割合)を教えてください。

アンケートによれば、60代は保有資産を様々な資産クラスに分散していることが読み取れた。

60代は「投資信託」と「株式」を中心に資産運用を行っており、89.4%の回答者がいずれか一方、もしくは両方をポートフォリオに組み込んでいた。例えば、ある投資家は以下のように株式をメインにポートフォリオを構成している。

また、中には他の投資手法を主軸にしている60代もいた。以下は、ETF・REIT不動産の2種類に資産クラスを絞って賃料収入を狙う回答者の事例である。

さらに、以下のように、投資信託、FX純金積立というリスクの異なる商品を組み合わせたバランス型ポートフォリオを構成している投資家もいた。

アンケート結果から、60代は多様な資産クラスを活用し、リスクを管理しながら資産運用を行う傾向があると読み取れる。

なお、60代におすすめのポートフォリオについては以下の記事でも解説しているので参考にしてもらいたい。

60代の運用先の選定基準に関するアンケート

最後に、60代が運用先を選ぶ基準やおすすめの資産クラス、推奨する理由に関するアンケート結果について取り上げる。

あなたが運用先を選ぶ基準を教えてください。(複数回答可) 

アンケートによれば、60代が運用先を選ぶ際に最も重視する要素は「安定性リスク)」であり、80.7%の回答者が選択している。

この結果からは、年齢を重ねるにつれて、リスクを避け安定して運用できる商品を求める傾向が強まっていることが示唆されている。

加えて、「収益性期待リターン)」が54.4%、「手数料」が33.3%の回答者から選ばれており、利益を上げることを優先する投資家が多いことも伺える。

このデータから、リスクとリターンのバランスを取りながら投資を行っている60代が多いことが読み取れる。

あなたが思う、60代におすすめの運用先はどれですか?

アンケートによれば、60代におすすめの運用先としては「投資信託40.4%)」と「株式31.6%)」が多くの支持を獲得する結果となった。

投資信託は少額から気軽に投資できる点や分散投資でリスクを抑えられる点が評価され、特に初心者や安定志向の60代が推奨していると考えられる。

また、株式は安定成長している企業を見つけることで、キャピタルゲインや配当金を定期的に獲得できる点が人気を集めていると推測される。これは、投資経験が豊富で企業を見極める力が身についた60代ならではの視点となっている。

これらの結果から、60代には投資信託と株式を中心に資産運用を行うことが推奨されているといえるだろう。

運用先としておすすめの理由を教えてください。

アンケートによれば、60代が投資信託や株式を推奨する理由としては、「リスクが抑えられる36.8%)」が多く寄せられた。特に、株式については「企業を分析する力がつけば、他の投資法より低リスクで取引できる」という意見が目立ち、運用スキルに自信を持った60代が多いことが伺える。

同時に、「長期・分散・積立投資を実践できる22.8%)」、「値動きが安定しているのでリターンを稼ぎやすい17.5%)」、「専門家に運用を任せてほったらかし投資ができる17.5%)」といった点を挙げた回答者も多かった。

具体的には、「インデックスファンドで10年程度積立投資をすれば、十分な生活資金を稼げる」「S&P500やオール・カントリーなどの銘柄であれば、運用成績が安定しているので安心である」といった声が多く寄せられている。

アンケート結果から、60代は安定して運用できる資産クラスとして投資信託や株式を推奨していることが明らかとなった。

今回のアンケートを通じて

今回のアンケートを通じて、60代が自身の経験を活かしつつ安定志向で資産運用をする傾向にあることが明確になった。

多くの60代が「老後資金を貯めるため」に投資を始めており、運用先を選ぶ観点としては「安定性(リスク)」を挙げた投資家が最も多かった。

また、回答者の大半は株式と投資信託をポートフォリオに組み込んでおり、リスクを抑えながら運用できる点を評価する声が多く寄せられている。

これらの結果から、多くの60代投資家は、適切なリスク管理法を学びながら資産形成をしていることが伺える。

アンケート回答者の詳細データ

回答者の性別

回答者の年齢

この記事を書いた人

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