- 60代から退職金で運用を始めたい
- 退職金運用の注意点を理解したい
- 60代から始める退職金運用におすすめの投資先やポートフォリオが知りたい
60代になると、退職金を受け取ってセカンドライフを歩み始めるという方も少なくない。
退職金はまとまった金額を受け取れるため、どのように運用していくかを慎重に検討する必要がある。適切な投資先を見極め、自分に合った運用ポートフォリオで資産運用を行おう。
本記事では、60代の退職金の平均額や運用を行うべき理由、おすすめの投資先・運用ポートフォリオを紹介する。
60代から始めるおすすめの退職金運用のポイントも解説するので、ぜひ本記事を参考にして退職金を効果的に運用していこう。
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60代が受け取る退職金はどのくらい?
まず、60代で受け取れる退職金の額を把握しておこう。退職金の平均額や業種別の退職金額を解説していく。
60代の退職金の平均額
中央労働委員会による「令和3年賃金事情等総合調査」によると、令和2年度1年間における満勤勤続の場合の平均退職金額(男性)は大学卒で22,304千円、短大・高専卒で21,553千円、高校卒で20,176千円となっている。
調査対象企業は介護事業所以外は「資本金5億円以上かつ労働者1,000人以上」のいわゆる大企業に属する企業である。
大企業に勤めている場合、平均しておよそ2,000万円ほどの退職金が支給されることが分かる。
業種別の退職金額
「令和3年賃金事情等総合調査」では、業種別の退職金額のデータも公表している。
各業種における大学卒で満勤勤続の場合の平均退職金額(男性)は以下の表の通りだ。
業種 | 平均退職金額(単位:千円) |
---|---|
鉱業 | 25,449 |
製造業 | 22,773 |
建設 | 21,552 |
銀行・保険 | 12,467 |
新聞・放送 | 39,609 |
介護事業所 | 25,053 |
業種によってばらつきがあることが分かる。
退職金額の動向
厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査概況」によると、定年退職における1人平均退職金額は大学・大学院卒で1,896万円となっている。
平成30年の調査では1,983万円、平成9年の調査まで遡ると2,871万円となっており、年々減少傾向にあることが分かる。
60代が退職金を運用するべき理由
60代が退職金の運用を行うべき理由は主に以下の2点だ。
- インフレに対策を講じる必要がある
- 長寿化が進んでいる
近年、日本ではデフレを脱却しつつあり、物価が上昇する局面に突入し始めている。物価が上がるということは生活費の負担が増えることになる。
退職金の運用を行って資産を増やし、物価上昇による家計へのダメージを軽減させることが重要だ。
また、「令和5年簡易生命表」によると、男性の平均寿命が81.09歳、女性の平均寿命が87.14歳となっており、長寿化が進んでいる。
長生きする分だけトータルでかかる生活費も増えるため、退職金の運用を行っていく必要がある。
前述した通り、退職金額は減少傾向にあるため、資産運用をせずに老後の生活費をカバーすることは難しくなってきている状況だ。
適切な投資先で退職金を運用し、老後の生活費をカバーしておこう。
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60代から始める退職金運用におすすめの投資先
60代から退職金運用を始める場合、以下の投資先がおすすめだ。
- 投資信託
- 個人向け国債
- 不動産
それぞれの投資先の特徴を解説していく。
投資信託
投資信託とは、投資ファンドに資金を預けて投資のプロに運用を代行してもらい、運用の成果を受け取る仕組みの金融商品だ。
資金を預けておくだけで運用を一任できるため、知識がなくても資産運用を始められる点が魅力となっている。
また、投資信託ではファンドに集められた大規模な資金をもとに複数の株式や債券などに投資が行われる。
1つの商品を購入するだけで間接的に複数の投資先に資金を投じることになり、リスクを分散できることが特徴だ。
「投資の手間をかけたくない」「手軽に投資先を分散させたい」という方は、投資信託による運用を推奨する。
個人向け国債
個人向け国債とは、国が資金調達のために発行する国債のうち、個人でも取引できるようにしたもののことを指す。
証券会社や銀行などの金融機関に加え、郵便局などでも購入できる商品だ。
個人向け国債はあらかじめ定められた満期までの間、定期的に利子が支払われる。
そして満期を迎えると元本が返済されるという仕組みだ。利子と元本の支払いは国が保証しているため、極めて安全性が高い商品と言える。
退職後の資産運用においては低リスクで安全性の高い商品への投資が鉄則である。
高いリターンは期待できないものの、安全かつ堅実に運用できる点が個人向け国債の強みだ。
不動産
まとまった金額が支給される退職金を活かし、不動産に投資を行うというのもひとつの手だ。
土地や建物などの不動産を購入し、第三者に貸し出すことで賃料収入を得るという投資手法である。
不動産投資は入居者がいる限りは定期的な収入が得られることが強みだ。
退職後に得られる年金収入だけでは生活費をカバーできない場合でも、賃料収入を上乗せすることで不足分を補えるだろう。
60代で銀行から新規の融資を受けることは難しいため、基本的には退職金を使って物件を購入することになる。
数百万円〜数千万円の自己資金が必要であることからハードルは高いが、定期的な収入源を確保できる点が魅力だ。資産状況に余裕がある方は不動産投資を検討してみよう。
60代から始める退職金運用におすすめの運用ポートフォリオ
次に、60代で退職金運用を行う場合におすすめの運用ポートフォリオを紹介していく。
3種類の運用ポートフォリオを紹介するので、自分に合ったものを選んで退職金運用を実践しよう。
おすすめのポートフォリオ①
おすすめのポートフォリオ1つ目は以下のような資産配分だ。
- 国内債券型投資信託
- 40%
- 外国債券型投資信託
- 30%
- 個人向け国債
- 30%
値動きが小さい債券型投資信託と安全性が高い個人向け国債を組み合わせ、安定的な収益を目指すポートフォリオである。
投資対象地域が国内外に分散されているため、特定の地域の経済的・政治的なリスクを受けにくいことも特徴だ。
資産をどんどん増やしていくというものではなく、安全性を重視しながら資産寿命を延ばしていくというポートフォリオである。
極力リスクを抑えて安全に運用していきたい方は、上記のポートフォリオを参考にしてみよう。
おすすめのポートフォリオ②
おすすめのポートフォリオ2つ目は以下のような資産配分だ。
- 国内株式型投資信託
- 20%
- 外国株式型投資信託
- 10%
- 国内債券型投資信託
- 40%
- 外国債券型投資信託
- 30%
国内外の株式・債券にバランス良く投資を行い、収益性と安定性の両立を目指した運用ポートフォリオだ。
資産の7割を債券が占めているためリスクはしっかりと抑えられる一方、収益性が高い株式にも投資を行うことで資産の増加も期待できる。
また、株式と債券は異なる値動きの特徴があるため、どちらか一方の下落局面をもう一方がカバーできる可能性がある。
資産同士が相互にカバーし合いながら安定的な収益を目指せる、バランスの良いポートフォリオと言えるだろう。
おすすめのポートフォリオ③
おすすめのポートフォリオ3つ目は以下のような資産配分だ。
- 不動産
- 50%
- 個人向け国債
- 20%
- 毎月分配型投資信託
- 30%
賃料収入が得られる不動産と利子を受け取れる個人向け国債に、毎月分配金が支払われる投資信託を組み合わせるポートフォリオだ。
いずれも定期的に収入を得られるため、年金以外の収入源を確保したい方におすすめの資産配分である。
現物の不動産物件を購入することが難しい場合は、REIT(不動産投資信託)に投資するという手もある。
少額で複数の不動産物件に分散投資ができ、定期的に分配金を受け取れる商品だ。
上記のポートフォリオをベースにしつつ、資産状況に合わせて投資先を変えたり、資産配分を調整したりしていくと良いだろう。
60代から始める退職金運用のポイント・注意点
60代から退職金運用を行う際、以下の3つのポイントを押さえておこう。
- 過剰なリスクを避けて運用する
- 投資先を頻繁に変えない
- 定期的に資産状況を見直す
60代の方の多くは退職金や預貯金などの資産を取り崩しつつ、年金と合わせて生活していくことになる。
過剰なリスクで退職金を運用して失敗してしまうと、資産が大幅に減って生活に影響を及ぼす危険性がある。
「資産を増やそう」と考えて運用するのではなく、安全性を重視して「資産を減らさない」という意識で運用することが大切だ。
また、退職金の運用を始めてから「違う投資先の方が良かったかも」といった理由で投資先をコロコロ変えてしまうケースが少なくない。
しかし、投資先を頻繁に変えてしまうと十分な運用成果が得られず、売買コストだけ嵩んでしまう。投資先はあまり頻繁に変えず、一貫した方針で退職金を運用しよう。
そして、退職金運用は商品を購入して終わりではなく、定期的に資産状況を見直すことが重要である。
保有商品の値上がり・値下がりなどで資産のバランスが崩れてしまい、想定外のリスク水準になっている可能性があるためだ。
定期的に資産状況を見直し、必要に応じて資産配分を調整していこう。
60代から退職金運用を始めるなら誰に相談するべき?
60代で退職金運用を始めるのであれば、投資助言を行う専門家への相談がおすすめだ。なかでもIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)への相談が最適である。
ここでは、専門家に相談する重要性やIFAがおすすめである理由、退職金運用の相談先を探せる「退職金ナビ」の活用方法について解説していく。
専門家相談の重要性
専門家への相談が重要である理由として「ベストな投資戦略を提案してもらえる」という点が挙げられる。
豊富な知識と経験を有するアドバイザーからあなたにぴったりの投資戦略を提案してもらえるため、効率良く退職金運用を行うことが可能だ。
本記事でも複数のポートフォリオを提示したように、退職金運用における最適解は人によって異なる。
本人のリスク許容度や資産状況、運用目的、老後の人生設計などに合わせて投資戦略をカスタマイズしていく必要があるのだ。
投資助言を行う専門家に相談することで、あなたの状況にぴったりの投資戦略・商品を提案してもらえる。
スムーズに投資の最適解に辿り着けるため、投資先をコロコロ変えながら自分に合った戦略を模索する必要がない。
最適な投資戦略で効率的に運用を始めるためにも、投資助言を行う専門家に相談してみよう。
IFAがおすすめな理由
IFAとは、銀行や証券会社などの金融機関から独立した外部の立場で顧客の資産運用をサポートする専門家である。
顧客のライフプランや運用方針に基づいて投資計画を策定し、金融商品の提案・仲介を行ったり、定期的な資産の見直し助言を行ったりすることが主な役割だ。
IFAへの相談がおすすめである理由として主に以下の2点が挙げられる。
- 中立な立場からの投資助言を得られる
- 中長期にわたるサポートを受けられる
IFAは金融機関の外部から顧客に投資助言を行うため、中立な立場で商品提案をしてくれることが特徴だ。
手数料が高い商品やリスク水準が合わない商品を無理に勧誘される心配がなく、本当にあなたにぴったりの商品を提案してくれることがメリットである。
また、IFAは原則転勤がなく、担当者は長期的に運用のサポートを行ってくれる。
退職金の運用はもちろん、相続や贈与に関する税金対策の相談や保険の見直し相談なども対応してくれるため、長期的な信頼関係のなかでなんでも相談できるパートナーになるだろう。
退職金運用の相談先をお探しの方は、IFAに相談してみてはいかがだろうか。
「退職金ナビ」の活用方法
退職金の運用相談先をお探しの方は、退職金アドバイザー検索サービスの「退職金ナビ」の利用をおすすめする。
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- 資産状況や運用目的、IFAの希望条件などを入力する
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60代の退職金運用はIFAに相談しよう
インフレ対策や長寿化への備えとして、60代の方は退職金運用を行うべきである。
投資信託や個人向け国債、不動産などの投資先を活用し、自分に合ったポートフォリオで退職金を効果的に運用しよう。
退職金運用を行う際は、過剰なリスクを避けながら一貫した方針で運用を行い、定期的に資産状況を見直すことが重要だ。
自分ひとりで退職金運用を行うことが不安であれば、投資助言を行う専門家に相談すると良いだろう。
なかでもIFAは中立な立場からあなたにぴったりの投資助言を長期にわたって提供してくれる専門家だ。
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