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資産運用によくある失敗とは?193人へのアンケートから見えた年代別失敗談と失敗しない投資のコツを解説

この記事で解決できるお悩み
  • 資産運用によくある失敗が知りたい
  • 失敗談から資産運用のコツを学びたい
  • 投資で失敗したくない

老後資金の不安や新NISAの始まりで、資産運用の話題を聞くことも増えたのではないだろうか。

しかし、資産運用や投資で失敗してしまわないか不安に感じる人も多いだろう。

もちろん、資産運用や投資には失敗はつきものだ。しかし、先人の失敗談や反省を教訓とすることで、しなくても良い失敗を未然に防ぐこともできるはずだ。

本記事では、実際にアドバイザーナビが20代〜60代の様々な年代の投資家にとったアンケートをもとに、投資のリアルな失敗談を紹介する。

また、失敗談から導き出される資産運用、投資のコツについても解説する。失敗談を参考にすることで、あなたがする必要がない失敗を未然に防いでほしい。

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目次

年代別に見る投資の失敗談

まずは年代別に見る投資の失敗談とその教訓を紹介する。

特に自分の属する年代がどのような失敗をしてきたのかは、投資をする上で参考になるはずだ。本記事では以下の3つに年代を分類した。

  • 20代〜30代
  • 40代
  • 50代以上

資産運用や投資を始める前に、どのように投資家が失敗をしてしまうのか参考にしてほしい。

20代〜30代の投資で目立った失敗談

20代〜30代の失敗で特に目立ったのは以下の3つだ。

  • 暗号資産を中心としたハイリスクな投資による失敗
  • 自分でよく考えずに投資をして失敗
  • 市場の動向を見誤った

特に20代〜30代の失敗談でよく出てきたのは暗号資産、仮想通貨という言葉だ。

失敗1:暗号資産(仮想通貨)を中心としたハイリスクな投資による失敗

20代男性

ビットコインの購入をして値段が下がってしまい、5000円程度損したところで損を最小限にする為に売りました。

30代女性

仮想通貨ブームの時に、周りの友人たちがたくさん購入していたのをみて、当時はやっていたリップルを購入して、9万円損しました。

20代男性

SNSやYouTubeで話題に上がり始めてからビットコインに興味を持ち、勉強がてら購入してみたが、上がり下がりが激しく、すぐ売ってしまいました。

30代男性

20代のころ、変動の大きい個別株ばかりに投資し、リスクをとりすぎて10万円ほど損してしまった経験があります。

30代男性

20代の頃、株式投資を始めた。しかし、変動の大きい小型株ばかりに投資したため、リスクを取りすぎて150万円損しました。

20代女性

20代前半の頃、FXドル円と変動が大きい小型株への複数投資(5株ほど)で損失を繰り返し、合計50万円ほど損した。

20代〜30代の失敗談で特に目立ったのが、暗号資産をはじめとしたハイリスク・ハイリターンな投資対象で損をしてしまったという声だ。

特に2017年は「暗号資産元年」と呼ばれるほど、暗号資産に注目が集まり各種メディアに取り上げられた時期で、「億り人」という言葉も世間に広まった時期だ。

老若男女関係なく暗号資産投資はブームとなったが、新しいテクノロジーで少額の資金からでも一攫千金を目指せる暗号資産は若者を特に強く惹きつけた。

その後、2018年に暗号資産の象徴であるビットコインのバブル崩壊があり、損をした人が20代〜30代に多かったのだろう。

暗号資産以外にもリスクの高い個別株投資で損をしたという失敗談もあった。若い世代は一般的に投資に回せるまとまった資金が十分ではない。

そのため、少額でも大きな利益を狙えるハイリターンな投資に魅力を感じるかもしれない。

しかし、ハイリターンな投資先はその分、ハイリスクな投機となってしまい失敗につながりやすいと言えそうだ。

失敗2:他人の意見で投資をして失敗

20代女性

25歳で資産運用を始めて、勧められるがままにやったら手数料が高すぎて逆に損をした。3万円くらいの損で、変えようと思った。

20代男性

25歳くらいの時、インフルエンサーに影響され購入した株で54万円程度損をしました。

次に目立ったのが、他人の意見で投資をして失敗したという声だ。インフルエンサーや身近な人などの声を参考にあまり考えずに投資をして損をしたという失敗談があった。

この手の失敗は若い世代に限らないが、投資経験や社会人経験が十分ないときに他人の意見をそのまま素直に受け取ってしまうこともあるかもしれない。

素直さは大切だがお金の動く投資の世界では、自分の資産を守るための慎重さも持ち合わせておく必要がある。

また、本当に信頼できる投資の専門家に相談できるようにしておくのも、この手の失敗を防ぐ手立てとして有効だ。

失敗3:市場の動向を見誤って失敗

20代男性

円の価値を下げる政策を政府がやり続けることはないと思い円買いドル売りのポジションを作ったが逆スワップと含み損食らいそれに耐えきれなくなり損をした。

30代男性

28歳の時に、ある大手企業が急成長していて、今後も急成長すると思って思いっきり投資をしましたが、結果的に30万円ぐらい損をしてしまいました。

市場の動向を見誤ったという失敗談もあった。投資の世界では、さまざまなストーリーやシナリオが出てきて、「今度こそ違う」というブームが起きては廃れてきた。

年を重ねている人に比べ若い人は、投資対象のブームと衰退のサイクルを何度も経験しているわけではないだろう。

過去の暗号資産ブームについても「今度こそ違う」という信じ込みで、市場の動向を見誤って多くの若い投資家が失敗をしてしまったという捉え方もできる。

シナリオを描くこと自体が悪い訳ではないが、間違っていたときにどう対応するかも投資をする際には考えておきたい。

40代の投資で目立った失敗談

40代の失敗談で特に目立ったのは以下の2つだ。

  • FXに手を出して失敗
  • 知識不足・準備不足のまま投資して失敗

特に多かったのがFXで失敗したという声だ。

失敗1:FXに手を出して失敗

40代男性

資産運用を始めたばかりのころ、FXでレートの大きいものに投資した際、数時間で数十万がなくなったことがありました。

40代女性

かつてFXをしていました。その時ちょうど東日本大震災が起きて、直後にシンガポール市場で急速な円安が起こり、証拠金をオーバーしてすべてなくなりました。総額1,400,000円位が0円になりました。

40代男性

FXで中々損切りが出来ず資金が底をつきてしまい、強制ロスカットを食らってしまって失敗してしまいました。

40代女性

30代の頃に、FX取引をしました。外貨預金よりよさそうだと思ったからです。よく知りもせず始めたので、4万円損をしました。

40代の失敗談では、暗号資産よりもFX取引で損をしてしまったという意見が目立った。

FXは2007年前後の円売りバブルのときにブームが起き、現在でも根強い人気がある。

FXブームのときに今の40代がちょうど20代〜30代前半だった計算になる。若い頃にFXで失敗した苦い経験のある40代が少なくないのだろう。

FXは証拠金取引という性質があり、レバレッジをかけられるメリットが強調されている。

しかし、委託証拠金が一定率を割り込むと追加証拠金を求められたり、強制的にポジションが決済されたりとリスク管理が株式の現物取引や投資信託などよりも難しい面がある。

FXブームで最初に挑戦した投資がFXならば、リスク管理が上手くできないまま、損をしてしまったという話も無理のないことだ。

20代〜30代が経験した暗号資産ブームと40代が若い頃に経験したFXブームの共通点をあげるなら、どちらもハイリスク・ハイリターンで一攫千金を狙える投資対象だったことだろう。

少額でも大きな利益を狙えるハイリターンな投資に若い人が惹かれるのは、今の40代も20代〜30代も変わらないのかもしれない。

リスク許容度が高い若いうちにハイリスク・ハイリターンな運用をするのは、やり直しがききやすいという点では理にかなっている部分もある。

しかし、失敗もしやすくリスク管理が行き届いていなければ大きな損失を被る恐れもある。

投資にはハイリスク・ハイリターンだけではなく、堅実に積み重ねていく方法もあることを若いうちに気づけると良さそうだ。

失敗2:知識不足・準備不足のまま投資して失敗

40代男性

20代の頃、PERなどの専門用語を何も分からずに雑誌に書かれているオススメ株に投資をして、損切りばかりしていた。

40代男性

30代のころ株を始めたころに、デイトレや短期取引などをメインでやろうとして知識あまりなく簡単にできるだろうとなめてた部分もあり、リスク管理などが全くできてなく、はじめは増えたりしてたがどんどんやるうちに100万円ぐらいマイナスになっていった。

40代女性

若い頃に 何も考えずに小さい株をたくさん買っていたのですが 変動が大きすぎて買ったり 売ったりしているうちに損してしまった。30万円ぐらい

他の年代にも多かったが、知識不足や準備不足のまま投資をはじめて失敗したという声も散見された。

ネット証券が日本に生まれたのは1999年とされている。投資をはじめるハードルが下がり家にいながらオンラインで取引できるようになって20年以上も経つ。

投資を始めるハードルが下がった反面、知識不足・準備不足のまま投資をして失敗しやすくなった面も否めない。

簡単に投資できるようになったからこそ、大きな失敗をする前に十分な準備をすることが大切だ。

50代以上の投資の失敗談

50歳〜64歳までの失敗談で目立ったのは以下の3点だ。

  • さまざまな投資対象で失敗している
  • 知識不足・準備不足のまま投資をして失敗
  • 他人の意見で投資をして失敗

特に20代〜30代、40代と比べて50代以上特有の失敗談がある印象はなかった。投資に失敗してしまう原因や本質は全ての年代に共通するものなのだろう。

失敗1: さまざまな投資対象で失敗している

50代男性

10年程前FXに手を出して、200万円を1日で失いました。今もそうですが、簡単に儲かるみたいなCMに釣られて、やってみたものの、これは投資ではなく博打でした。ジョージ・ソロスは哲学を語っていますが、FXに哲学があるとすれば、博打の哲学だと思います。

50代男性

30代後半にFXの自動売買を行っていたが、ほったらかしにしていたため強制ロスカットされ100万近く損をしました。

50代女性

40代で資産運用を始めた頃はプラスばかりだったが、欲張ってそれこそ変動の激しい小型株に手をだしたばかりにマイナスになってしまった

50代男性

仮想通貨に投資していたがコインチェックの流出事件の際にほとんど売ってしまい、その後の値上がり益を享受できなかった。

60代女性

50代のころ、人気があったり知名度が高かったり、自分の好みの株式ばかりをむやみに購入しすぐ売却していた。

50代〜60代の失敗談では、株、FX、暗号資産などさまざまな対象の失敗談が満遍なく見られた。豊富な人生経験の中で、さまざまな投資に過去に取り組み失敗した経験がある人も多いのだろう。

ただ、失敗談の多くがアクティブなトレードであったり、リスクの高い投資対象であったりという共通点がある。

このような自分の裁量で投資対象やタイミングを判断するアクティブな運用の難しさを改めて確認できるのではないだろうか。

失敗2:知識不足・準備不足のまま投資をして失敗

60代男性

まだ大して勉強もしていないのに、銘柄だけから選んでいた(知っていて、印象のいい企業のものを購入)。現実には、株価の変動は関係なく、大きく下がったところでそのまま売却処分を何度か繰り返した。

50代男性

10年以上前の話ですが、あまり知識がないにも関わらず、FXに手を出してしまい、半年ほどで数百万円無くなってしまいました。

知識不足・準備不足のまま投資を始めてしまい損してしまったという失敗談も散見された。

知識不足・準備不足で失敗してしまったという声は、他の年代の回答でも多く見られる。

知識不足・準備不足から来る失敗は年代を問わず、投資家が失敗してしまう本質的な理由なのだろう。

失敗3:他人の意見で投資をして失敗

60代男性

60歳。SNSの広告に株で儲かるというキャッチフレーズに惹かれてLINE登録。何度か儲かりましたが、最後に騙されて100万消失。

50代男性

5年程前に銀行員の勧めるまま一括で投資信託を購入したが半分ぐらいの価値になった。現在も上がっておらず売れないままである。

50代男性

30代になって会社の電話にしつこく資産運用の勧誘の電話がかかってくるようになって仕方なく原油の商品先物取引を始めたが、一週間もたたないうちに30万円以上の損害を出して慌てて取引を打ち切った。

60代女性

40代の頃外資系銀行の窓口でBRICS投資を勧められ知識も浅いのに購入した。元本割れをおこしすぐに解約したが20万くらい損した。

この手の失敗談も50代以上に限らず多い。

銀行や先物取引などの会社から勧誘されて、よく分からないまま投資を始めて失敗してしまったという声も見られた。

また、近年、社会的に問題視されている投資詐欺と思われる失敗談もあった。これらに共通するのは、自分でよく考えずに他人の意見をそのまま聴いて失敗してしまった点だ。

投資の世界では、儲け話を持ちかけられることも珍しくない。全てが詐欺という訳ではないが、他人の提案や意見をそのまま信じて失敗してしまったという声は多い。

本当に信頼できる専門家を見つける、自分でも投資について最低限の知識を身につけるなどの対策が必要だろう。

なぜ資産運用に失敗するのか

アンケートをもとに資産運用に失敗する人の共通点をまとめると、以下の3つにまとめられる。

  • 知識や準備不足で失敗
  • 他人の意見をそのまま信じて失敗
  • リスクを上手く管理できずに失敗

この3つは年代を問わず資産運用の失敗でよく見られた。投資家が失敗してしまう本質的な理由と捉えてもよいだろう。

投資の世界では、全く同じ状況は起きなくても、似たようなことは繰り返し起きるものだ。

よくある失敗に気をつけることで、大切な資産を守り、失敗を未然に防ぎやすくなるはずだ。

知識や準備不足で失敗

株、FX、暗号資産など投資対象に関係なく、知識や準備が不足したまま投資を始めて、損をしたという失敗談が多かった。

  • 知識がないまま投資をはじめた
  • 勉強もしてないのに対象を適当に選んだ
  • 何も考えずに取引してしまった

このような失敗談は全て知識・準備不足によるものだ。株、FX、暗号資産などの投資対象にオンラインでアクセスしやすくなり投資家の裾野は広がった。

しかし、教育機関などで投資の具体的なノウハウを学ぶ機会があった人は稀ではないだろうか。

そのため多くの人が投資できる環境までは整えることができても、投資をする際の最低限の知識や土台ができていないまま、実際に大切な資金を市場に投じることになってしまう人も多いのだろう。

投資家ができる対策は以下の通り。

  • 入門書を一通り読む
  • 経験者や専門家の意見を聞く
  • デモ取引で練習
  • 少額投資から始める

各種口座を開設したらすぐに投資を始めたくなるかもしれない。しかし、知識・準備不足のまま大きな額を投資してしまうと思わぬ失敗をしてしまうものだ。

もちろん投資に絶対はないため完璧主義では、いつまで経っても投資に踏み切れない。

そのため、実際に投資をする前にデモ取引や少額投資をして、慣れてきたら少しずつ投資額を増やしていくのが望ましい。

デモ取引や少額投資で失敗しておけば、本格的な投資でその経験が生きるはずだ。

他人の意見をそのまま信じて失敗

他人の意見をそのまま信じて失敗したという声も多かった。

  • SNSや広告
  • 雑誌
  • 銀行員などからの勧誘

投資の世界には、様々な情報があふれている。有識者や専門家の言う通りに投資をするのは、決して間違いではない。

しかし、問題になってくるのは情報の出どころだ。投資を始めたばかりの人は、誰の意見を信じれば良いのか迷うのではないだろうか。

また、投資の世界に絶対はないため、どんな有識者や専門家でも予想を外してしまうことがある。

大切なのは以下の2点だ。

  • 信頼できる専門家や有識者を見極める
  • 投資について自分でも考えてみる時間をつくる

投資の世界には、様々な思惑が交錯している。中には投資家本位ではない情報を発信したり、提案したりする者もいる。

本当に情報の出どころが信頼できるのかを確認することが大切だ。

また、どれだけ信頼できる情報源であっても、自分なりに本当に正しいのか考えてみることで、納得して投資をして結果を受け止めることができるのではないだろうか。

リスクを上手く管理できずに失敗

リスク管理を上手くできずに失敗した声も多かった。

  • 値動きの激しい投資対象を選んで失敗した
  • 損切りができなかった
  • リスク管理のことなど考えもしなかった

このように自分のリスク許容度を越えた投資を知らないうちにしてしまうことも、よくある失敗だ。

  • 何を売買するのか?
  • 何時、売買するのか?

この2つは投資を始める前に意識できても、「どれだけ売買するのか?」つまり、ポジションサイズの大きさ、分散投資の重要性などリスク管理をしないまま投資を始めてしまう人も多いのではないだろうか。

対策としては以下の3つが考えられる。

  • リスクの高い投資対象を選ぶ場合は大きなポジションを取りすぎない
  • 分散投資を意識する
  • 損切りをいつするのかなど撤退するタイミングを決めておく

アクティブな売買、自分でポートフォリオを組んで投資をする際にはリスク管理のことも考えて投資に取り組めば大きな失敗を未然に防げるだろう。

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投資はしないほうがいいのか

投資の失敗談ばかりを見ていると「投資なんて最初からしない方が良いのでは?」と思う人もいるかもしれない。

たしかに投資の世界は不確実で損や失敗がつきものだ。投資を続けていれば成功したり、儲かったりするだけでなく失敗したり、損をしたりすることもあるだろう。

行動経済学の世界では、人は得する可能性を捨ててでも損を避ける傾向があるとするプロスペクト理論が知られている。

成功や儲かる可能性を捨ててでも、失敗や損は避けたいと考える人がいるのも無理のないことだ。

しかし、結論から言えばリスクがあっても投資をするべきだ。投資はしないほうがいいのかと迷っている方のため、投資をするべき理由を解説する。

投資をしないのもリスク

投資をするのもリスクだが、元本が保障された預貯金にもリスクはある。

預貯金しか持たないということは日本円に集中投資するのと同じことだ。そのため、円安やインフレが進めば実質的には資産が目減りしてしまう。

また、老後資金を預貯金だけで十分に備えることができるかも考えてみてほしい。

例えば年金制度についても受け取る頃には保障が今より手薄になっている可能性も考えるべきだ。

2025年の年金制度改正で遺族年金の見直しが議論され、男女差をなくす方向で検討が進んでいることが報道された。

これまで遺族年金は、女性ならば夫が亡くなったときに30歳以上であれば生涯受け取れたが、現役世代で子どもがいない人の受給期間の男女差をなくし5年間とする方向で検討が進んでいる。

年金制度を支える現役世代の少子化が進む中、ますます将来、受け取れる年金が減ってしまう可能性は考えておいた方が良いだろう。

また、退職金の減額、優遇されてきた退職金の優遇税制の廃止などで、老後資金を働いて貯蓄するだけで用意するのがますます難しくなるかもしれない。

投資や資産運用のメリット

投資や資産運用はリスクもあるが、メリットもある。例えば、外貨預金でも通貨を分散すれば円安による価値の目減りを防ぐことができる。

株や不動産などのインフレに強い資産を買うことで、インフレから資産を守ることもできる。投資や資産運用は儲けるだけでなく、やり方次第で資産を守る手段にもなり得る。

また投資は個別株やFX、暗号資産のようなアクティブな運用やトレードばかりではない。

インデックスファンドやバランスファンドの長期積立分散投資のような手堅い選択肢もある。

特に今は新NISAのように長期・積立・分散投資を税制的に優遇し、後押しするような制度も利用できる。

投資や資産運用には資産を守り、効率的に老後資産を形成できる可能性がある。失敗を恐れすぎることで、全く手をつけないのは、本当にもったいないことだ。

投資はリスクと上手くつきあいながらするべき

投資にはリスクがつきものだ。しかし、リスクと上手くつきあっていくことで投資のメリットを享受できる。

例えばアクティブなトレードをする際には、事前に知識・準備不足を解消する、大きなポジションを取りすぎない、損切りをしっかりする、信頼できる専門家に相談するなど失敗を未然に防ぐ取り組みをすると良いだろう。

仮に上手くいかなかったとしても、取り返しのつかないほどの失敗を防げれば巻き返す機会もあるはずだ。

アクティブなトレードや運用以外にも長期・積立・分散投資でリスクを抑えた運用をすることで、資産をじっくり育てていくのもおすすめだ。

資産運用の失敗談から学ぶ投資のコツ

資産運用の失敗談だけでなく、失敗した体験をどのようにその後の取引で活かしているのかもアンケートで回答していただいた。

回答で目立った投資のコツの共通点として以下の3つを紹介する。

  • 下調べをしっかりする
  • リスクの高い投資より分散・積立投資
  • 余裕をもった投資をする

実際の失敗から生まれた投資のコツなので、参考になるはずだ。

下調べをしっかりする

50代男性

できるだけ色々な人の話を参考にして、目先の利益にとらわれず長期的な視点で資産運用をするよう心掛けているつもりです。

50代男性

まず、気になった会社があったらその会社のIR情報をよく見ます。財務は読めるので、大事なのはその先の将来性を重視しています。

30代男性

企業の事業内容・決算などをしっかり分析したうえで、中長期的なスパンで分散投資していくように意識を変えている。

50代女性

まずは商品についての勉強。そしてまとまった金額を投資するのではなく、出来るだけ小口に分けて色々な商品に投資する。

40代男性

投資先を調べたり、聞いたりしてきちんと選ぶようにしています。また、資産運用のバランスを考えて投資するようにしています。

失敗談では、よく考えずに投資をした、勉強が不十分だったという意見が多かった。

しかし、失敗後の取り組みに関する回答には、下調べをしっかり行うようになったという回答が目立った。

例えば、人の話を聞くだけでなく、いろいろな人の意見を参考にすることは偏った考えになりづらくなる。

個別株ならばIR情報や財務情報を確認することで、なんとなく知っている、有名だからという理由で投資をするよりも確かな根拠を持って投資判断ができる。

このように投資を始める前に下調べをすることで、知識・準備不足に陥らないことが大切だ。

リスクの高い投資より分散・積立投資

30代女性

グロース株は想像以上に変動が激しく、一つの銘柄にたくさんの資金を投資することはリスクが高いです。できれば分散投資で、もっと安定して配当があるような銘柄を選んだほうが無難です。

30代男性

個別株は、リスクも大きいためインデックス投資に切り替えて資産運用をするように投資スタイルを変えています。

40代男性

変動が激しく個人的に予測が難しいものには手を出さないようにして、中長期的な目線で取引をするようになった。

30代男性

コツコツと毎月積み上げていくことが大事だと思う。スポットで買うのではなく、積立で買っていくことが大事

40代女性

株式ならひとつの銘柄に集中投資しないこと。 株以外でもさまざまな金融商品の特徴を調べてリスク分散をしながら投資するようにしている。

リスクの高い投資から、積立投資や分散投資に取り組むようになったという回答も目立った。個別株投資や集中投資が悪いわけではない。

しかし、リスクが高く利益を出し続けるには手間も時間もかかり、難しい面も否めない。

個別株や集中投資などに取り組んだのちに、分散投資や積立投資の良さに気づいたという投資家も多いようだ。

もし、あなたが手堅い運用を好む投資家ならリスクの高い取引、集中投資は避けた方が賢明かもしれない。

余裕をもった投資をする

30代女性

運用する資金を大幅に減らした。リスクを減らし、運用するときにストレスを感じないようにした。その結果損をするかもしれないと言う。精神的な不安はかなり減って運用できるようになった。

30代女性

放置していても心配がないようなリスクの低い投資信託を選ぶようになった。

30代男性

今後、パンデミックなどの突発的な事件が起きたとしても、株価の暴落に耐えられるだけの精神力と生活資金を確保している。

投資を無理なく長く続けるためには、余裕を持つことも大切だ。失敗後の取り組みの中には、余裕をもった投資を心がけているという回答も散見された。

不安やストレスを抱えながら投資をすると、長く続けることが難しくなるだろう。

しかし、精神的にも資金的にも余裕をもった投資ができるようになれば、リスクと上手く付き合っていくことができるはずだ。

運用する額を無理のない範囲にとどめる、ほったらかしにしても安心して持っていられるリスクの低い投資信託を選ぶ、十分な生活資金を別に用意するなど、すぐにでも実践できる取り組みではないだろうか。

資産運用で失敗したくないなら誰に相談するべき?

投資家の失敗談から、資産運用で失敗しないためのコツを解説した。

しかし、一人で投資に取り組むことに不安を感じる人も多いのではないだろうか。そこで、おすすめなのが専門家に相談することだ。

  • 資産運用における専門家相談の重要性 
  • 資産運用の相談にIFAがおすすめな理由
  • 「わたしのIFA」のメリットと活用法

以上の3点から、本当に頼りになる専門家とその探し方について紹介する。

資産運用における専門家相談の重要性 

ITの発達やネット証券、FX会社によって、家にいながらにして世界中の投資対象にアクセスできる環境が現在では整っている。

しかし、投資できる環境は整っていても、どのように投資に取り組むべきかを学ぶ機会がないまま投資を始めて失敗してしまう人も少なくない。

資産運用や投資を成功させるには、専門知識や経験が必要だ。自分で試行錯誤を重ね、投資家の失敗談から投資に対する取り組み方を学びながら投資家として成長していける人もいるだろう。

しかし、手間と時間をあまりかけられない、そこまで情熱を持って取り組めないと感じる人も多いのではないだろうか。

専門家に相談し、資産運用を任せることができれば、手間も時間もあまりかけずにすむ。そして確かな知識・経験に基づいた投資ができる。

資産運用の相談にIFAがおすすめな理由

資産運用の相談は専門家ならば誰でも良いというわけではない。失敗談の中には銀行員のいう通りにして失敗したという声もあった。

SNSやインフルエンサーからの情報を信じて失敗したという回答もあった。

資産運用の相談をするならIFAがおすすめだ。おすすめの理由は主に2つだ。

  • 中立な立場から顧客目線での相談・提案ができる
  • 不特定多数への提案ではなく、顧客それぞれに応じた相談・提案ができる

IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)は、銀行や証券会社のような特定の金融機関から独立した存在だ。

銀行員や証券会社のアドバイザーは、販売ノルマなどがあり所属している金融機関が販売したい商品を提案せざるを得ない立場にあることも多い。

しかし、IFAなら顧客目線で中立な立場から相談、提案が可能だ。

またIFAは、SNSやインフルエンサーと異なり、不特定多数に対する情報発信ではなく、目の前にいる顧客一人一人に応じた相談・提案ができる点に強みがある。

SNSやインフルエンサー、雑誌、Webなどの情報には役立つものもあるが、不特定多数の人に向けた発信にすぎない。

しかしIFAに相談すれば、投資家それぞれに向けた個別具体的な提案を期待できる。

「わたしのIFA」のメリットと活用法

IFAの探し方が分からないという方に、試してほしいサービスが「わたしのIFA」だ。

「わたしのIFA」はオンラインのWebサービスで投資家とIFAがマッチングできる。使い方はとても簡単だ。

名前や住所、資産、相談したい内容などの必要事項を記入の上、専用フォームに送信すれば良い。

自分に合ったIFAのプロフィール一覧を確認できるようになる。そして、IFAの特徴を参考に気になるアドバイザーがいればオンラインで無料相談が可能。

もし、相性が悪いと感じても別のIFAに無料相談できる。

資産運用や投資で失敗したくないという人は「わたしのIFA」を活用して、信頼できるIFAを探してみてほしい。

資産運用でよくある失敗談を参考に資産運用を始めよう!

資産運用のよくある失敗例と共通点を紹介した。

知識不足や準備不足、他人の意見をそのまま信じる、リスクを上手く管理できないなど、本記事で取り上げた失敗談を参考に、同じような失敗を未然に避けてほしい。

特に本文で取り上げた以下の3つは失敗談から、導き出された投資のコツだ。

  • 下調べをしっかりする
  • リスクの高い投資より分散・積立投資
  • 余裕をもった投資をする

この3つを守るだけでも、多くの失敗を避けられるはずだ。

また、失敗を避けて投資をするならIFAに相談するのがおすすめだ。IFAなら投資家それぞれの状況に応じて、中立な立場で顧客目線の相談、提案が期待できる。

「わたしのIFA」を活用して信頼できるアドバイザーを探してみてほしい。

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年代別の資産運用の失敗に関するQ&A

投資をしないほうがいい人はいますか?

アンケートの回答から考えると、知識と準備不足の人、リスク許容度と合わない投資をしてしまう人、精神的・金銭的な余裕のない投資をしてしまう人は失敗してしまう可能性が高い。

下調べをしっかりして、リスク管理を行い、余裕を持って投資できる状態をまずは目指そう。

日本人が資産運用しない理由は何ですか?

戦後の税制施策(例えばマル優制度等)が安全資産への選好を高め、リスク資産投資を回避する土台を構築したことや、90年代以降の株価低迷、リスク商品(株式、投信等)に対する関心の低さや知識不足などが考えられるようだ。

投資で損が出たらどうすればいいですか?

損をどこまで許容できるのかを投資を始める前に考えておくと良いだろう。

そして、あらかじめ損をした場合にどう対処するのかルールを作っておくと迷わずにすむ。

例えば、許容できない損失になる前に損切りをしたり、投資戦略の見直しをしたりすることをおすすめする。

ただし、長期積立投資の場合は含み損が出ていても買い続けた方が良いこともある。

投資計画次第で対応は変わるが、事前に損をした際にどうするかを決めておこう。

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