- 20代におすすめの投資信託が知りたい
- どのようなファンドが20代の投資家に選ばれているのか知りたい
- どの投資信託に投資するか迷っている
新NISAが始まり、資産運用の重要性がさけばれる中、20代から投資を始めようと考えている方も多いのではないだろうか。
資産運用の方法は様々だが投資信託を活用することで、個人が株や債券で組成するには難しいポートフォリオを簡単に持てるようになった。
買付や運用にかかるコストが低い投資信託も次々に買えるようになり、種類も豊富だ。
しかし、はじめて投資を始めようとする人にとって数ある投資信託の中から、自分に合ったものを選ぶのは難しいのではないだろうか。
本記事では20代におすすめの投資信託の選び方や注意点について解説する。
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なぜ20代に投資信託がおすすめなのか
株式や債券、FXなど数々の投資先がある中、なぜ20代に投資信託がおすすめなのだろうか。
主な理由は以下の3つだ。
- 少額から投資できる
- 分散投資が容易
- 未経験でもはじめやすい
少額から投資できる
20代で投資に興味があっても、まとまった資金を用意できない人も多いのではないだろうか。
株式や債券も購入しやすくなったとはいえ、まとまった資金が投資には必要だ。
しかし、投資信託は証券会社によっては100円〜1,000円程度からでも投資できるため、投資資金に余裕がない20代からでも始めやすい。
分散投資が容易
分散投資はリスクを抑えた運用をする上で欠かせない。株式や債券を個別に購入し自分で分散投資をしようとするとまとまった資金が必要だ。
しかし、投資信託に投資すれば、最初から分散投資されたポートフォリオを持つことができる。20代でも容易に分散投資できるのも投資信託の良いところだ。
未経験でもはじめやすい
20代で投資経験がないという方も多いだろう。しかし、投資信託ならばプロに運用を任せることができるため、経験がなくてもはじめやすい。
投資を始めたばかりの人の最初の投資先としてもおすすめだ。
20代の投資信託の運用実態
20代で同年代がどのように投資信託を活用しているのか気になる方も多いのではないだろうか。
本記事では、20代の投資家に投資信託について回答していただいたアンケートをもとに、運用実態を以下の3つの観点から紹介する。
- 投資信託の種類
- 損益状況
- 投資信託を選ぶ基準
同年代の投資家の運用実態を知り、ご自身の資産運用に役立ててほしい。
投資信託の種類
投資信託の種類 | 割合 |
---|---|
インデックスファンド | 93.8% |
アクティブファンド(テーマ型) | 8.0% |
レバレッジ型ファンド | 3.6% |
債券ファンド | 3.6% |
REIT型ファンド | 0.9% |
その他 | 0.9% |
上の図は20代に選ばれている投資信託の割合を示している。インデックスファンドが93.8%と圧倒的に20代から支持されていることが分かった。
- インデックスファンドとは?
-
各種株価指数への連動を目指す投資信託のこと。アクティブファンドより運用コストである信託報酬が一般的に低く抑えられている。
例えば日経平均やS&P500に連動する投資信託のこと。
大手ネット証券のSBI証券でも売れ筋の上位3位まではインデックスファンドが占めている。
「多くのアクティブファンドが結局、インデックスファンドに長期的にはほとんど勝てない」という主張が各種メディアで広く紹介されている。
近年の投資情報に触れて投資を始める20代が、インデックスファンドを選ぶのも自然な流れだろう。
特に新NISAのつみたて投資枠では、金融庁の基準をクリアした長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託に投資対象が限定されている。
金融庁から公表されている「つみたて投資枠対象商品届出一覧」ではインデックスファンドが240本、指定インデックス投資信託以外の投資信託が50本、上場株式投資信託(ETF)がつみたてNISAの投資対象として挙げられている。
インデックスファンドの取り扱い本数が群を抜いていることが分かるだろう。インデックスファンドへの投資が国から推奨されていると言っても過言ではない。
このような背景からも、インデックスファンドが人気で、新しく投資を始めた20代がインデックス投資家となっている状況も自然な流れだろう。
損益状況
損益状況 | 割合 |
---|---|
儲かっている | 76.8% |
損している | 3.6% |
トントン | 19.6% |
20代の投資信託の損益状況のアンケートでは、76.8%が「儲かっている」という回答だった。
アンケートの回答時期が2024年6月〜7月半ばで、主要な株価指数が軒並み高値の時期だったとはいえ、多くの20代投資家が市場から恩恵を受けることができているようだ。
トントンが19.6%、損しているという回答が3.6%と続く。
アンケートによれば20代の93.8%がインデックスファンドで運用しており、株価指数が好調だったことを考えるとこの結果も必然だろう。
ただし、日銀の利上げから日本の株式市場に起きた過去最大の下落率となった8月5日以降、海外の市場でも円キャリートレードの巻き戻し等もあり国内外の株式市場の動向に注意する必要はある。
20代は老後までに長い時間がある。下げ相場がいつ訪れるかは分からないが、長い人生の間に厳しい市況になった際に、どのように対応できるかが今後の課題となりそうだ。
投資信託を選ぶ基準
選ぶ基準 | 割合 |
---|---|
基準価額(投資信託の値段のこと) | 29.5% |
コスト | 47.3% |
運用実績 | 54.5% |
純資産総額 | 13.4% |
期待リターン | 50.9% |
運用会社 | 12.5% |
その他 | – |
20代が投資信託を選ぶ基準についての回答結果は上の表の通りだ。
運用実績の54.5%と期待リターン50.9%の2つが特に高い。過去と未来のパフォーマンスがやはり気になるようだ。
続いてコストを選ぶ基準としている人も47.3%と高い数字になっている。投資信託は買付手数料や信託報酬などのコストがかかる。
長い目で見るとコストが実質的な運用成績に影響することを若い投資家は十分、知っているのだろう。
過去の実績と将来の成績、そしてコストの3つを20代投資家はしっかり投資信託選びの判断基準としていることがうかがえるのではないだろうか。
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20代におすすめの投資信託
投資信託の種類 | 割合 |
---|---|
インデックスファンド | 86.6% |
アクティブファンド(テーマ型) | 6.3% |
レバレッジ型ファンド | 2.7% |
債券型ファンド | 2.7% |
REIT型ファンド | ― |
その他 | 1.8% |
20代の投資家に「20代におすすめの投資信託はどれですか?」というアンケートを行った。
結果はインデックスファンドが86.6%と高い結果となった。全ての世代に株式100%のポートフォリオをすすめられる訳ではない。
しかし、若い20代に関しては、債券を無理にポートフォリオに入れることで、価格変動リスクを抑えるよりも株式100%の方が長い目で見ると将来的に資産形成を成功させやすいという考え方もある。
仮に株式が運用中に下げる時期があっても、長期の投資期間があれば回復を待つこともできるためだ。
中高年の場合、運用期間中に下げ相場が訪れて回復まで資産運用を続けられない等の恐れもあるため、資産保全のため債券を入れる選択肢も有力だ。
しかし、リスク許容度の高い若年層ならば株式100%で、値動きの激しさに関しては投資額を調整することで抑えることもできる。
運用方針次第で債券を入れるのも良いが、20代投資家が株式100%のインデックスファンドに投資を支持するのも合理的だ。
以上を踏まえ20代におすすめの投資信託を具体的に3つ紹介する。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、MSCI ACWIという先進国23カ国、新興国24カ国の株式市場から算出された指数に連動する投資信託だ。
通称、「オルカン」と呼ばれており近年、多くの投資家に知られている。
資産クラスこそ全て株式ではあるが、世界中の株式市場に簡単に分散投資でき信託報酬も低く抑えられているのがメリットだ。
大手ネット証券SBI証券では、販売金額人気ランキング1位(2024年7月)の投資信託だ。長期的に株式市場全体は山と谷があっても上昇し続けてきたという歴史を踏まえるなら、全世界株式への投資は有力な選択肢になるだろう。
基準価額 | 23,627円(2024年8月9日時点) |
---|---|
騰落率 | 設定来150.3% |
信託報酬 | 税込年率0.05775%※5,000億円未満の部分 |
注意点としては米国株の組み入れ比率が60%を超えているところだ。米国の株式市場は非常に巨大で、1国の株式市場でありながら世界5割に迫るほどの規模だ。
世界中の株式市場に分散投資できるとはいえ、米国の動向に大きく左右されやすいことは頭に隅に入れておこう。
また資産クラスも株式のみのため、世界中の株式が下げる局面では、下げる可能性も考慮しながら投資したい。
eMAXIS Slim米国株式 S&P500
eMAXIS Slim米国株式 S&P500は米国を代表する株価指数S&P500に連動する投資信託だ。
広く米国株に分散投資できる投資信託で人気がある。SBI証券の販売金額人気ランキング2位(2024年7月)だ。
同じeMAXIS Slimシリーズの全世界株式(オール・カントリー)と違い、成長性の高い米国株式に低コストで集中投資ができるのがメリットだ。
米国株への集中投資の方が効率良く運用できると判断するか、全世界に分散した方が長い目で見れば米国の経済成長が続かなかった場合でも手堅く運用できると判断するかは投資家の判断が分かれるところだろう。
基準価額 | 28,298円(2024年8月9日時点) |
---|---|
騰落率 | 設定来198.5% |
信託報酬 | 年率0.09372%※5,000億円未満の部分 |
Tracers S&P500ゴールドプラス
インデックスファンド以外からも一つ紹介する。Tracers S&P500ゴールドプラスは、株式と金(ゴールド)に分散投資できる投資信託だ。
ただし、レバレッジを活用することでS&P500を100%、金を100%で合計200%とすることで、積極的な運用ができるユニークな仕組みを採用している。
商品設計上、NISAの対象外だがインフレに強い株式と金に分散投資をしつつ、資産クラスの違いから値動きが相関しないため価格変動リスクも抑えられるのがメリットだ。
基準価額 | 18,059円(2024年8月9日時点) |
---|---|
騰落率 | 設定来80.59% |
信託報酬 | 年率0.1991% |
アクティブファンドの中には、このようにユニークな運用で一部、投資家から注目されている商品もある。
分散といえば株式と債券が基本ではあるが、商品(コモディティ)の注目も高まっているため一つの選択肢として紹介した。
20代におすすめの投資信託の運用ポートフォリオ
20代におすすめの投資信託の運用ポートフォリオを以下の3つの観点から紹介する。
- バランス重視
- 安定性重視
- リターン重視
ポートフォリオには無限の組み合わせがあり、絶対的な正解はないが一つの参考例として、ご自身の資産運用に役立ててほしい。
バランス重視:株式100%(インデックス)
20代でリスク許容度が高ければ、投資信託のポートフォリオを100%株式で運用するリターン重視の運用が考えられるだろう。
ただし、株式100%と言っても個別株ではなくインデックスファンドで広く分散投資することでリスクを抑えると良いだろう。
- 全世界株式100%
- S&P500 100%
- 先進国株式60%、新興国株式40% など
ただし、株式100%と言っても分散の仕方は無数にある。
MSCI ACWIにそのまま投資できるファンドも良いが米国株式の比重が高すぎると判断したら、複数のインデックスファンドを組み合わせて米国株式の比率を落とすなど工夫することで、オリジナルのポートフォリオができるだろう。
安定性重視:株式50%〜75%、残りを債券(25%〜50%)
20代でも日々の資産の変動を抑えたいという方もいるのではないだろうか。
リスク許容度が高く長期の資産運用期間が強みの20代ならば株式100%も良いが、日々の資産の変動がストレスになるという人なら債券を組みこんでも良いだろう。
資産運用は長期的に自分に合った形で続けることが大切だ。株式以外の債券も組み入れたバランスファンドも安定性重視の20代にはおすすめだ。
- 国内株式25%
- 外国株式25%
- 国内債券25%
- 外国債券25%
例えば三菱UFJアセットマネジメントの「つみたて4資産均等バランス」で、この構成のポートフォリオを組める。
株式と債券の比率はバランスファンドによって様々なので、自分の理想のアセットアロケーションを探してみるのも良いだろう。
リターン重視:10%〜20%:集中投資、80%〜90%をインデックスやバランスファンドで運用
株式100%でも特に成長性の高い銘柄に集中投資できるポートフォリオを組めば、高いリターンを期待できる。
例えばインデックスファンドやバランスファンドを資産運用の柱として運用しつつ、一部の資産を別枠で積極投資するコア・サテライト戦略も投資妙味があるだろう。
コア・サテライト戦略
- 成長株20%(サテライト)
- インデックスファンド80%(コア)
例えば、全世界株式に80%の投資資金を振り分け、残りの10%〜20%の資金で個別株のポートフォリオを自分で組んで高いリターンを狙うなどの運用が考えられる。
20代が投資信託を運用する際の注意点
投資信託を運用する際には、商品を選ぶ以外にも注意しなければいけないポイントがある。特に気をつけてほしいポイントは以下の3つだ。
- 長期・積立・分散投資が基本
- 投資信託をよく調べる
- 余剰資金で投資する
それぞれ詳しく確認してみよう。
長期・積立・分散投資が基本
20代の強みは投資期間を長く設定できることだ。しかし、中高年に比べ一般的に収入が低く投資に回せる余剰資金に余裕がないという方も多いだろう。
そんな20代こそ投資の基本である長期・積立・分散投資をベースに資産形成に取り組もう。
メリットは以下の通り。
- 長期投資
- 長期的に成長するポートフォリオならば下げ相場でも回復まで待てる
- 積立投資
- 少額からでも始められる、高値づかみを避けられる
- 分散投資
- リスク軽減
特に新NISAは長期・積立・分散投資と相性が良い制度設計になっているため積極的に活用しよう。
投資信託をよく調べる
投資信託は同じようなポートフォリオや運用方針だったとしても信託報酬や純資産額など、それぞれ違いがある。
例えば、信託報酬を確認してコストを比較する、純資産額が小さすぎると運用が続けられない可能性が出てくるので慎重に検討するなどすると良いだろう。
投資信託を買う前に「交付目論見書」や「請求目論見書」に一通り目を通して、よく調べておこう。
余剰資金で投資する
投資はあくまでも無理のない範囲で、余剰資金で取り組もう。特に20代は投資期間を長く設定できるため、生活に支障が出ない程度に無理のない額で続けていくことが大切だ。
資産運用はあくまでも人生を豊かにするための手段に過ぎないことを忘れないでほしい。資産運用を単独で考えず家計やライフプランなどとの兼ね合いも踏まえて、投資信託を活用してほしい。
20代が投資信託を運用するなら誰に相談するべき?
投資信託を選ぶのが難しい、うまく運用する自信がないという20代の方も多いのではないだろうか。
そこで、おすすめなのが専門家に相談することだ。しかし、誰に相談すれば良いか分からない人も多いだろう。
専門家に相談するメリット、おすすめの相談先、具体的な探し方を紹介する。
20代が専門家に相談するメリット
専門家に資産運用の早い段階から相談することで、する必要のない失敗を避けることができる。
試行錯誤を通して投資について学ぶのも良いが、お金と時間を無駄にしてしまう。
専門家に相談することで20代の強みである時間を効率よく味方につけられるはずだ。
専門家の知見をもとに個別具体的なアドバイスを受けることで、大きな間違いをせずに資産形成に取り組むのがおすすめだ。
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投資の相談をするならIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)がおすすめだ。
投資の相談は証券会社や銀行などの金融機関の窓口でもできる。
しかし、これらの金融機関のアドバイザーは会社の営業方針に縛られノルマもあるため、会社が売りたい投資信託をすすめられることもある。
しかし、IFAは特定の金融機関に所属していないため、顧客に本当に合った投資信託を提案できる。
また、IFAは元々、証券会社などから独立したプロの人材が多いため、専門性についても頼りになるはずだ。
「わたしのIFA」を活用しよう
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相性が合わなくても他のIFAに無料相談できるため、信頼できるIFAが見つかるだろう。
20代の投資信託選びについても相談できるため、具体的なアドバイスが必要なら相談してみてほしい。
20代から早めに投資信託で資産形成を始めよう!
本記事では20代におすすめの投資信託について紹介した。投資信託を利用することで個人では難しいポートフォリオも低コストで簡単に組める。
分散投資も投資信託を活用すれば手軽に取り組める。特に20代は時間を味方にできるため株式の比率を高めた積極的な運用にも取り組みやすいところが強みだ。
ただし正しい知識を持ち、継続的に投資を続けるのは難しい。そこで、おすすめなのがIFAに相談することだ。
IFAに相談すれば中立な立場から、顧客それぞれに合った投資信託の活用法を提案してくれる。
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