- 70代によくある投資の失敗例が知りたい
- 70代が資産運用で失敗する原因を理解したい
- 70代の投資のコツが知りたい
70代になると、資産の運用方法や取り崩し方に悩む人が多い。インフレや長寿化、認知機能の低下といったリスクが増え、年齢特有の課題が浮上してくるためだ。
本記事では、70代の方々がよく陥る投資の失敗例を取り上げ、その共通する原因を分析する。
また、年代別で資産運用の失敗例も紹介しているので参考にしてほしい。
そして、これらを踏まえた上で、70代における投資や資産運用の必要性についても考察する。
本記事を通じて、自身やご家族の資産運用を再確認し、より安定した老後生活への一歩を踏み出す手助けとなれば幸いである。
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70代の資産運用によくある失敗例
資産運用が計画どおりに進まないのは、すべての年代の人に起こりうることだ。
しかし、70代になると特有の課題が生じ、それが資産運用にも影響することがある。
ここでは、70代の投資家によくある失敗例をいくつか紹介する。
リスク管理の失敗
リスク管理の失敗は、70代の資産運用において致命的な結果をもたらすおそれがある。
高リスクな投資を続けてしまった
若い頃と同じような高リスク投資を続けてしまうのは、財産を失う大きな要因だ。
リタイア後の資産運用では、資産を守ることを最優先とすべきである。
分散投資が不十分だった
一つの資産に過度に依存してしまうのも、よくある失敗である。
70代では、特定の株や不動産に全財産を投じるのではなく、適切に分散投資を行うことが重要である。
元会社員のAさん(75歳)は、長年勤めた会社の株式を大量に保有していた。
「自社の株は安全」という思い込みから売却せずにいたところ、その会社が経営危機に陥り、株価が暴落。貯蓄は半分ほどに減ってしまった。
インフレリスクへの対策を怠った
70代の投資家は、しばしばインフレリスクを過小評価する。現金や債券に偏重した保守的な運用を行うことで、長期的には資産の購買力が低下してしまう。
平均寿命が延びている現在、20年以上の退職期間を想定する必要があり、インフレ対策は重要である。
投資判断における失敗
年齢を重ねると、投資の判断において「間違い」が増えてしまう。これも大きな失敗の原因となる。
認知機能の低下により判断ミスが増えた
加齢に伴い、認知機能が低下することで、適切な投資判断が困難になることがある。
しかし、多くの70代の投資家は、この問題を直視せず、対策を講じない。結果として、詐欺の被害に遭ったり、不適切な投資判断を行ったりするリスクが高まる。
元中小企業経営者のBさん(78歳)は、豊富な資産運用経験を持つ投資家だった。
慎重な性格が幸いし、着実に資産を増やしてきた。
しかし、ある投資アドバイザーから「高利回りの新たな金融商品」を勧められ、事態は一変する。
「確実に利益が得られる」という話を信じ、貯金の大半をその商品に投じてしまったのだ。
結果的にそれは詐欺であり、家族が事態を把握した時には手遅れだった。最終的に、Bさんは投資金額のほとんどを失うこととなった。
資金管理における失敗
誤った資金管理は、投資や運用に影響するだけでなく、生活全般の質を低下させるリスクも伴う。
緊急資金の準備が不足していた
高齢期は、予期せぬ医療費や介護費用の発生可能性が高くなる。そのため、資産の一部を現金や短期の流動性資産として保有しておくことが重要である。
準備が不十分だと、高金利のクレジットカード借入や計画外の資産取り崩しを余儀なくされることがあるからだ。
節約が習慣になり資産の取り崩しができない
長年にわたって貯蓄を続けてきた習慣から抜け出せず、資産の取り崩しに抵抗を感じる人がいる。こうした人は、老後の生活の質を下げてしまうおそれがある。
N夫妻(70代)は、長年の倹約習慣から抜け出せず、十分な資産があるにもかかわらず必要以上に節約生活を続けていた。
その結果、元気なうちに趣味や旅行を楽しむ機会を逃し、老後の生活の質を大きく下げてしまった。
妻に子宮がんが見つかった現在は、「もっと資産を活用して充実した時間を過ごせばよかった」と後悔する日々を過ごしている。
成人した子どもへの過度な経済的支援
70代の親が、経済的に自立すべき成人した子どもに対して過剰な金銭的支援を続けることがある。
これは自身の老後資金を危うくするおそれがある。
70代で資産運用に失敗する人の共通点
70代での資産運用に失敗する人には、いくつかの共通点が見られる。これらの共通点を理解することは、同じ過ちを避けるための手助けとなるだろう。
共通点1: 固定観念から脱却できない
70代投資家は、長年培ってきた投資習慣や考え方を変えることに抵抗を感じる傾向がある。この固定観念が以下のような問題を引き起こす:
リスク認識を変えられない
若い頃と同じリスク許容度を持ち続け、高リスクの投資を続ける傾向がある。一方で、インフレリスクを過小評価し、過度に保守的な運用に偏る場合もある。
資産取り崩しへの抵抗感を捨てられない
長年の貯蓄習慣から「資産を減らすこと」に強い抵抗を感じ、必要以上に節約してしまう。これにより、老後の生活の質を不必要に下げてしまうことがある。
共通点2: 環境変化に適応できない
70代の投資家は、自身を取り巻く環境の変化に適切に対応できていないことが多い。
市場環境の変化に対応できない
テクノロジーの進歩や新しい投資手法の登場など、急速に変化する金融市場に追いつけない。結果として、時代遅れの投資戦略に固執してしまう。
ライフステージの変化に対応しない
退職後の生活様式や健康状態の変化にあわせて、投資戦略を適切に調整できていない。たとえば、医療費や介護費用の増加を考慮しない資産運用は代表例だ。
共通点3: 自己認識が甘い
70代投資家の中には、自身の能力や状況を客観的に評価することが難しくなる人もいる。
認知機能の変化を自覚しない
加齢に伴う判断力や記憶力の低下を認識せず、複雑な投資判断を続けようとする。これにより、投資詐欺の被害に遭うリスクも高まる。
自分の能力を過信する
長年の投資経験から得た知識を過信し、専門家のアドバイスを軽視する傾向がある。しかし、市場環境は常に変化しており、過去の経験だけでは対応できないケースも多い。
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70代は投資をしない方がいいのか
70代に差し掛かると、多くの人が投資や資産運用に慎重になる傾向がある。これは、リスクを避けたいという自然な心理から来るものだろう。
しかし、70代であっても適切な資産運用は非常に重要だ。ここでは、その理由を説明しよう。
長寿化時代への対応
現代の日本では、70代はまだ人生の終盤とは言えない。平均寿命が延びているため、70代以降もおよそ20年の生活が見込まれる。
将来的な医療費や介護費用の増加は避けられない課題だ。同時に、インフレによる実質資産の目減りも考慮しなければならない。
これらの課題に対応するためには、インフレに負けない運用戦略を採用することが重要である。
年金制度の不確実性への対応
公的年金制度の将来的な不確実性は高く、年金のみに依存することはリスクが大きい。
少子高齢化の進行に伴い、年金支給額の減少は避けられない見通しである。
このため、自己資金による年金の補完が不可欠となる。また、年金受給開始年齢の引き上げが検討されていることを踏まえ、より長期的な視点での資金計画も重要だろう。
生活の質を維持・向上できる
70代の資産運用は、単に資産価値を保つだけでなく、充実した老後生活を実現するための重要な手段だ。
適切な運用戦略によって得られる収益は、日常の生活費を補うだけでなく、趣味や旅行などの生活の質を高める活動にも充てられる。
また、資産の成長は、将来的な医療費や介護費用といった予期せぬ支出にも対応できる余裕を生み出す。
さらに、安定した資産運用は、家族全体の生活基盤を強化する役割も果たす。孫の教育資金や子どもへの経済的支援など、家族を援助するための余力ともなる。
安心感と充足感が得られる
適切な資産運用は、経済的利益だけでなく、心理的な安定ももたらす。
自己の判断で資産運用を行うことは、自立心と自己効力感を高め、高齢期においても自律的な生活を維持する力となる。
たとえば、社会的意義のある企業や事業への投資は、間接的ではあるが、社会との繋がりを維持する手段となるだろう。
加えて、知的活動としての機能もあり、精神的な充実感をもたらす。
失敗談から学ぶ70代の投資のコツ
これまで見てきた失敗例や共通点を踏まえ、70代の方が資産運用で失敗しないためのポイントを解説する。
以下の点に注意することで、より安全で効果的な資産運用が可能となるだろう。
重要なのは、自身の状況を客観的に把握し、必要に応じて専門家の助言を受けながら資産運用を行うことだ。
リスク管理を徹底する
リスク管理はもっとも重要な課題の一つだ。以下の3つは、必ず徹底しよう。
- 自身の状況に見合ったリスク水準を定める
- 分散投資の原則を守る
- インフレを考慮した運用を心がける
判断力低下をカバーする
誰しも判断力低下は避けられないが、対策しておくことでリスクの回避は可能だ。
- 信頼できるアドバイザーの力を活用する
- 家族と資産状況や投資方針を共有し、必要時にサポートが受けられる体制を整える
- 投資ポートフォリオの簡素化と自動化を図り、認知機能低下のリスクを軽減する
- 市場や自身の変化にあわせて、少なくとも年に1回は投資戦略を見直す
さらに、「うまい話」には必ず裏があると考え、確認を習慣化しよう。意思決定には、周りの人を巻き込む習慣をつけておいた方が良い。
資金管理方法を見直す
資金管理方法の見直しは、70代を豊かに過ごすうえで極めて重要だ。以下は、注意していただきたいポイントだ。
- 計画的な資産取り崩しを行い、生活の質を維持する
- 緊急資金は、余裕のある額を現金や換金性の高い資産で保有する
- 自身の老後資金を優先し、家族への過度な支援は避ける
- 相続・贈与は早めに計画しておく
資産取り崩しについては、4%ルールを出発点としつつも、柔軟な対応が求められる。
市場環境や個人の状況変化に応じて、少なくとも年に一度は戦略を見直し、必要に応じた調整を行うと良い。
70代が資産運用で失敗したくないなら誰に相談するべき?
70代以降を黄金期とするため、資産運用はどのように行うべきなのだろうか。
長年築き上げてきた大切な資産を守りながら、さらに充実した人生を送るには、信頼できる専門家のサポートを受けることが不可欠である。
70代が資産運用を専門家に相談する利点
専門家の客観的な意見は、70代以降の投資家にこそ価値あるものとなる。
これまでの経験と洞察力に専門家の知見が加わることで、より確かな道筋が見えてくるからだ。
専門家から得られる知見には、以下のようなものがある。
- 市場の最新情報や、新たな投資商品についての深い洞察
- これからの充実した人生設計や、将来の資金需要を考慮した、バランスの取れた投資戦略を立案するサポート
- 特有リスクを考慮したうえで、大切な資産を守り育てるための資産管理のサポート
ただし、すべての金融や財務の専門家が適しているというわけではない。
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70代以降の資産運用はリスク管理が大切!失敗を回避して未来を守ろう
本記事では、70代以降の資産運用についての失敗をテーマに、これを回避して資産を守る方法について考察した。
70代以降は、人生の収穫期とも言える時期だ。しかし、成果を楽しむだけでは資産運用の可能性とリスクを見過ごしてしまう。
リスクを適切に管理し、課題に対応したうえで運用により資産を守ることが重要となる。
運用にあたっては、IFAなどの資産運用の専門家の力を大いに活用して欲しい。
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70代の資産運用の失敗に関するQ&A
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